第33話、とある未来の話

蝮はどこから話を聞きたいかと尋ねてきたので俺はなんで俺がそんな事をするようになってしまったのかと理由を聞いてみると蝮は答え始めた。



「この目で確認したわけではないけど話と見た人からの話から推測して未来でユリアとエルリアがあのジュンに寝取られてしまったことがきっかけとなったらしい。あくまで聞いた話だけどでも残酷な性格になってしまうきっかけとしてはあり得る話だと私はそう考えている」



なるほどな聞いている俺も確かにそれならば俺が考え方を変えてしまってもおかしくないなと思っていた。



現実にこの世界に来た時はもう少しばかりはまともな性格をしていたと思うしやはり寝取られてしまったことが性格が変わってしまう原因なことは納得した。



そうして俺はアーリマンと契約して禁忌の力を手にしたけど英雄フェニックスの手によって一度は打倒されたけどその後に魔族として復活したのだと言う。



その時の名前がギリワン・ボルケーノと呼ばれて最初はとある魔王に仕えてから謀反を起こして事を起こしたけど今度は英雄フェニックスの子供であるテンガ・ヒノモトが待たしても一度は打倒したらしい。



でもその後にテンガ・ヒノモトはみんなを助ける為に大きな力を使い眠りについたらしいけどその時にギリワン・ボルケーノとなった俺がテンガ・ヒノモトの体を奪い取りそのままテンガ・ヒノモトの魂を殺したと言うのだ。



それを話している時に蝮は泣きながら話をしていた。私がもっとしっかりとすれば2代目を助けられたはずなのにと後悔などして泣いて話してくれていた。



どうして泣いているのと聞いてみるとその理由も教えてくれたのだった。蝮は英雄フェニックスによって助けられて僅かな間だったけど育ててくれていた親代わりの存在だったのでその子供がいたら仕えて必死に恩返しをしようとしていたらしい。



実は2代目を救うタイミングがあったらしいけど気がつけずに助けられなかったと今でも後悔をしていると言うのだ。



その後は十年間ほどは平和に過ごせていたがギリワン・ボルケーノが遂に地球まで攻めてきて多くの人たちを殺されてそして自衛隊も全滅して天皇陛下もギリワン・ボルケーノの手によって殺されてしまったと言うのだ。




それを聞いた時に俺は嘘だろと言ったけど嘘でも天皇陛下が死んだと言いたくはないと言って返してきた。それだけに俺はかなり落ち込んだ、日本人として最低限、天皇陛下を慕っていたつもりなのにそこまで俺は堕ちてしまったのかと愕然として落ち込んだ。



その後は地球以外の異世界も殺しては力を蓄えて強くなっていたけど蝮は必死に抵抗して何とかして一人でも多く人々を助けようとして戦っていたけど何とかして俺を倒した頃にはもう蝮以外に生きている人は誰もいなかったと言うのだ。



人間だけではないエルフもドワーフ、獣人などの亜人たちに天使、悪魔なども絶滅して知的生命体で生き残っていたのは蝮しかおらず絶望して泣いていた。



なるほどだから先程の将棋で私は飛車みたいだなと言っていた理由がこれだったのかと聞いている俺も悲しんでいたけどそんな未来が来るぐらいならば今ここで俺は死んたほうが世界の為になるのじゃないかと考え始めた。



そうして蝮に対してなら俺をここで殺せば全てが変わるかと伝えたけど蝮はそれでは代わりはしないと言ってから蝮の考えを教えてくれた。



「私はあなた、メシアを殺しても未来は変わるかもしれないけどそれでは明るい未来とも言えないかもしれないだからこそ私はメシアたちを無事にダイニングポイントを超えて明るい未来にさせたいと思っています。それが英雄フェニックス様に対しての恩返しと助ける事ができなかった2代目と3代目の謝罪になると私はそう信じておりますので」




そうか、蝮さんはそんな覚悟で過去に来たのか。とても同情とか気軽に言えないけど俺もそんな未来にならない為にも頑張らないとな。



蝮さんに俺はならばどうすれば良いですかと尋ねると蝮さんは幸せになる事やユリアちゃんとエルリアちゃんを大切にしてほしいとお願いをされた。



その為に蝮さんは俺たちを必死に守るからと言ってお願いをするのだった。俺はそれを分かりましたと答えてから空を見上げて考える事にしたのであった。

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