第32話、蝮との交流

それからも俺たちは次にババ抜きなどして遊んでいた。そうして遊んでいるけど俺はこの手を遊び尽くしたのか一番最初に上がってしまった。



次にエルリアちゃんが上がってユリアちゃんと蝮の対決になったけどユリアちゃんはすぐに表情に出てしまうからすぐにババ抜きに負けてしまうかと思っていたが蝮がそんな表情など確認していないのかババを何度も取りそしてユリアちゃんもババを取ってしまうという泥試合になり始めた。



蝮は表情を見れば分かるのに負けようとしているのかな、それそれとしてユリアちゃんはなんでいつもババの方を取ってしまうのかと思うぐらいに勝負が続いてしばらくしてからユリアちゃんがようやく勝利をして終わらせたのであった。



ババ抜きってこんなに時間がかかってしまうやつだったかなと思いながら次は花札をやってみないかと言うと急に蝮が嬉しそうにしてしていたので俺はもしかして花札が大好きなのですかと尋ねるとすぐに顔色をいつも通りに戻して少しばかりは・・・なと恥ずかしそうにして伝えてきた。



へぇ、蝮は花札が大好きだったのかと思いながらも花札を始めると蝮無双と呼んでも間違いではない程に俺たちは翻弄されてしまって結果的に大敗をしてしまった。



そんなに好きならまた誘えば少しづつだけど心を開いてくれるかもしれないなと考えながら今度は将棋を取り出した。



対決は俺と蝮の二人で対決をして二人はこの辺を歩きたいと言ってからその場から離れた。



そうしてから俺と蝮は話しながら打ち始めた。色々と遊んだおかげなのか前よりも表情に表すようになってきたので良かったなと考えていると蝮はあることを聞いてきた。



「メシア、あなたは王将または玉将を何で考えていますか。特に考えずに思っていることを普通に話してくれませんか」



「何って?それは普通に考えて王様じゃないかな。違うの蝮さん?蝮さんの考えも聞きたいから教えてくれませんか」



「・・・まずはメシアさんの考えに対して答えますね、それも立派な答えだと少なくても私はそう考えています。私が変わっているだけかもしれませんからね。私にとって見れば守りたい人たち、そして未来を作る子供たちだと思っています。だからこそ必死になって頑張って攻防を繰り広げているのだなと私はそう感じていますがメシアはどんな感じなのですか」



中々重い意味を持っているなと思うけどでも嫌いな考えではないですよと伝えると蝮は意外そうな顔をしてそうですかと言ってから勝負に集中した。



すると集中しているのに俺はどんどん駒が取られて最後は王将と飛車のみしか残らなかった。もしかして全滅を目指しているのかと思うぐらいに滅茶苦茶に強くて太刀打ちは出来ずにいたのだった。



そうして一矢報いる為にも何とかして飛車を敵の王将に近づいて王手をしたけどこちらも王手をされていたので負けてしまった。



いやー滅茶苦茶に蝮は将棋は強いですねと楽しく伝えると蝮は何か暗い顔をしてなにか呟いた。



「あの飛車は・・・まるで私みたいだな最後まで戦って大将は倒しても何も残らなかった私と似ているな」



何か悲しい過去でもあったのか俺の飛車にかなり同情と言うか思いだしてかなり落ち込んでいるですけど。



でもやはり未来はあんまり良い場所とは思えないことだけは理解した。そうして俺は勇気を持ってあることを尋ねてみることにしたのだった。



「蝮さん、未来の世界では俺は世界を脅かしていた存在だったのですか!!正直に教えて下さい、俺はどんな風になってしまうのですか。そしてそれを防ぐ方法があれば俺はそれをします、もしも助からないならその時は俺を殺しても構いませんから教えて下さい、未来は何が起きたのですか」



俺は真剣な目で蝮を見つめていると蝮はため息をついた後に真剣な顔をしてからどんな結末でも受け入れる覚悟はあるのかと聞かれたので俺ははい!と力強く答えると蝮は分かったと言ってから蝮の未来の話を始めてくれるのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る