第27話、戦いの前夜
俺たちは素直に蝮の言葉に従ってダンジョンから外に出てきてから今後のことを話し合いを始めた。
それなりに蝮は不機嫌な様子はしていないけど先程の事でストレスがあるのはわかることだから気をつけなければならないなと考えていると蝮は何事もなかったように話をしてきた。
「さて、色々とハプニングが起きてしまったけどメシアを始めユリアやエルリアも強くなった事なのでこれから向かう町の救援でもやりましょう。敵のレベルは前にも話した通りですけど70前後なので今のメシアたちならば簡単に倒せると思いますがこれも一つの訓練だと思って真剣に戦ってくださいね」
俺は不気味になるぐらいに笑顔で話していたので恐る恐る先程の事は怒っていないのですかと尋ねると蝮は悩みながら答えた。
「先程のことは確かに不満があった事は事実な事ですがそれで他の事で怒りをぶつけるほどではありませんからね。それよりも今はできる事をしっかりとやっていた方が効率が良いですから」
それを聞いて俺はホッとした、異世界って大抵力が強いやつはすぐにキレてしまう人が多いから内心では物凄く心配していたけどそこら辺はしっかりとしてくれているみたいで良かったと思っていた。
それよりも俺たちの力を確認しても宜しいでしょうかと聞くと蝮は無論、構わない自分も知っておくことも戦いの前には大切なことだからなと言って俺たちはどれぐらい強くなったのかを見てみることにした。
すると俺はもちろんの事ユリアちゃんやエルリアちゃんたちも自分自身の能力を見て驚きを隠せずにいた。
無理もないだってこんな感じになっているのだから。
メシア
職業、アークマジシャン レベル402
力 9999
速さ 9999
魔力 9999
防御力 9999
魔法
ファイアー ファイガー メテオ
アイス アイスード ブリザード
エアーカッター トルネード
ライトニング サンダーバード
技能
鍛冶スキルS
結界SS
調合SS
テイムS
いやいや、強くなり過ぎませんか!?ステータスがカンストして測りきれていないのですけどと言うかレベルがいつもの間に400レベルほどに到達をしているのですけどユリアちゃんたちもレベルが350程まで上がって明らかに桁違いとしか言えないほどに強くなっていた。
まあ、それでも近くには1000レベルを超えている化け物がいるのですけどと思っている時に蝮が声をかけてきた。
「見ての通りに3人とも前に比べて信じられないぐらいに強くなったけど戦いではその余裕、傲慢が敗北または死ぬことに繋がることを忘れてはいけない。それを踏まえた上でメシアがこれから治める町の解放作戦を開始する」
本当に滅茶苦茶に厳しいけど確かにその通りだと思うから何も言えなかった・・・あれ?俺は蝮に貴族になってこの町を治めることになったと話していたかなと疑問が起きたけど今はそれは置いといてこれからの事を考え始めた。
まず、蝮からの情報だと敵魔族は十人ほどで数はそこまで多くない上に相手は完全に油断をしているから不意打ちすることも可能だと言うことらしい。
情報は蝮が俺たちと出会う前に集めてくれていたらしくこの辺の地形も完璧に記載しており準備が良すぎませんかと言いたくなる程だった。
ともかく今日は疲れたのでどこかに泊まれそうな場所はありませんかと蝮に尋ねるとならばと言ってある場所を指した。
そこは目的の場所から近くて町からだと森などのおかげで発見されにくい利点があり湧き水も近くにあるので今日はそこで休むことにしたのであった。
そこに向かいながら俺は蝮の目的はなんだと考えていた、圧倒的な力を持ちながらも傲慢はせずにだけど外道とも呼べる方法も平気でやると思えば俺たちに対してここまで面倒を見てくれている事もありよくわからないのが本音だった。
どんな思いでどんな目的で俺たちと同行しているのかそれさえ分かればもう少しばかりは仲を深めることも可能かもしれないのになと思いながらその目的の場所にたどり着いた。
そこは確かに一休みにするにはもってこい場所であり湧き水も先程に確認をしたのでここで今夜は休んで明日に備える事にした。
俺はならば食事の支度でもしますと伝えると蝮がそんな事は必要はない、私がやっておくからと言って俺たちにはこの場でしっかりと休んで明日の戦いに英気でも養っておくが良いと言われてその場から立ち去ってしまった。
立ち去ったのを確認して俺たちは休みながらマムシに関しての話を始めたのであった。
「ユリアちゃんにエルリアちゃん、蝮さんをどう見える、俺はいまいち分からないと言うのが本音だけど悪い人ではない気がするだけは言えるかな」
「私もそうかな、確かにムカつくところはあるけどどれも私達の為にはなっているから反論は出来ないだよね、エルリアはどう思っているの」
「わ、私ですか、私も悪い人ではない気がするけど時々私達に対して怖い目つきで睨みつけてくることが私は気になっているかな。何か私達がそこまで恨まれる事でもしてもいないのにあの目つきは良くないかなと私は考えています」
なるほど概ねは蝮は悪い人でないという事は纏まっているのかならばどうして友好的ではないのかと考えたほうが良いかもしれない。
確かに時々に見せてくるあの顔に表情はまるで仇を見ているような顔をしていた・・・うん?待てよ、もしかしたらあの蝮は未来が見えているのか。
それで俺を助けにきた・・・いや、俺が何かしらの事を引き起こすからそれを見張っていると言ったほうが正しい気がするな。
それならば俺たちと友好的ではないのも納得ができる。しかし、どのようにしてそれを確かめるのかと俺は悩みながらゆっくりとしているのだった。
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