第26話、化け物クラス同士の対立

それからしばらくは蝮が提案したローテーションでレベル上げを始めてしばらくするとレベルアップ痛が小さくなり何とかなるほどまでになってきた。



それからは特技や魔法なども覚えておけと言われながら俺は素直に従って覚え始めた。実際に滅茶苦茶に分かりやすい教材だったので待っている間にも一つ上手く行けば2つほど魔法を覚えるとまたローテーションが来てその繰り返しだった。



ついでにユリアちゃんもエルリアちゃんも同じようにして強くなっていた。まさか、化け物になってしまったジュンをこんな使い方をしてしまうとは思いもしなかったなと考えていた。



でもジュンも既に戦意喪失して泣きながら助けてほしいとか謝罪をしてきて流石に心苦しくなってきたのでそろそろ辞めてあげてもよろしいのではないでしょうかと提案をした。



すると蝮は不気味な笑みでこちらを見てならここで死ぬと言いながら銃口を向けられた。



俺はそこそこ強くなりましたからそう簡単に殺せるとは思わないでほしいですと伝えると蝮は鼻で笑ってきた。



なら私のレベルの半分でも超えたからそれを言うのだなと言ってきたのでそのレベルはいくつなのと尋ねると蝮は本人のレベルなどを見せてきたけどそのレベルの高さに衝撃を覚えてしまった。



蝮のレベルはなんと・・・1189レベルだったのだ。まさしく数字通りに桁違いとしか言えなかった。



そのレベルを見て俺は腰を抜かしてしまったけど蝮が笑いながらだから素直に従っていた方が賢い選択だと私は思うけどどうする私に逆らってでもあの化け物を救うつもりなのとまるで最後通告みたいなことを言ってきた。



これに逆らったら何をされるかなんとなくであるけど予想ができてしまった。そんな事にはなりたくないので素直に従うことにしたのだった。



ここまでせっかく強くなったのに未だに強い者に従わないといけないってそんな理不尽なことがあって良いのかと悔しかったけど従わなければ殺されてしまうと考えると思うと行動に移せなかった。




俺たちは仕方なく悲鳴を上げて泣きながら許しをお願いしているジュンをガトリング砲で何度も殺していた。



その光景を見て満足そうにして見ていたのは蝮だけだった。もう、いくらアヤカを寝取った男でも何度も殺しては許してほしいと言わると罪悪感が大きすぎると思っていた時に蝮が何かに気がついたらしくため息をついたのである。



「はぁ・・・面倒くさい相手が来たな。でもお前たちにとって見ればよかったかもしれないな」



そう言うとジュンを縛っていた結界が突如に破壊されてジュンの背後から現れたのは英雄フェニックスであった。



ジュンは泣きそうな顔をしながら英雄フェニックス様に助けを求めた。すると英雄フェニックス様は複雑な顔をして答えた。



「お主は普通なら助ける事はないが既に多くの死を味わい改心する余地はあると見た。内藤昌豊!!この者を逃さないようにしっかりと見張っておけ、罪状は落ち着いたら与える。しかし、ジュンという男よお主には厳しくするつもりだ覚悟はしておくが良い」



そう言うとジュンは泣きながら分かりましたと言って英雄フェニックス様の後ろに逃げ始めたが蝮がすぐに魔法を放ってジュンを殺そうとしたがすぐにそれを察知した英雄フェニックスが魔法で迎え撃って防いだのである。



「お主の事はわからないがここは余の顔を立てて彼の事は任せてほしい。余が責任を持って償いなどさせるつもりだ、お願いをしたい」



そう言いながら英雄フェニックス様は頭を下げてお願いをしてきた。俺とユリアちゃんやエルリアちゃんは慌てて頭を上げてくださいとお願いをしたけど蝮だけは明らかに不安そうな顔をしていた。



「そこの御仁は不安な顔をしているが何を求めておる。武器なのか余の宝なのか好きなやつを与えるからここは素直に余に任せてほしいが駄目か」



蝮ー!!これ以上英雄フェニックス様に対して無礼はあまりにもひどいからそろそろ素直に諦めてくださいと内心でそう叫んでいたら蝮は当たり前のように言葉を返した。



「別にあんたが作り出した武器も宝も興味はない。強いて言うのであればその男の無様な最期を見ておきたかったことだけどあんたが現れた以上はこちらも無傷とは行かなくなるから素直に諦めますよ。ここにいる私と同行している者たちがいなければあんたと戦う展開も考えていたのだけどな」



そう言い終えると英雄フェニックス様と蝮はお互いに睨みつけるように見つめていた。明らかに怖い空間にいるのですけどどう頑張っても勝てない相手がお互いに対立しているなんてそんな現場に巻き込みなどしてほしくないてすけど。



蝮は俺たちにでは帰りますよと言いながら俺たちを連れて帰ろうとしていた。俺たちも別に抵抗することはなく向かおうとした時に英雄フェニックス様が俺に対して軽く一言を伝えながらあるものを貰い受けた。



「あの男には注意しておいた良い、もし本当に危険ならこの袋に入っている物を使いが良い」



そう言って英雄フェニックス様はその場からいなくなり落ち着きを取り戻した。けれども俺はこの後、いくら強くなっても俺が望んでいる平和が来るのかなと感じるのであった。

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