第24話、脱出

倉庫に入りすぐに俺達は撃てるように準備をしてすぐにでも蝮のところに駆けつけようとして頑張っていた。



蝮がどれぐらいに強いのかは分からないけど流石に持たないだろうと思っていると外から扉を開く音が聞こえてきたのでもう、突破をされたのかと思うと現れたのは蝮だった。



俺はすぐにどうしたのかと尋ねると想像以上に弱かったからそのガトリング砲を使う前に倒してしまったと言ってきたのであった。



嘘でしょう、滅茶苦茶に強そうだったのにあっという間に倒してしまったのと聞くと蝮もは全くこちらも驚いているところだと言ってから蝮が話を始めた。



「さて、ならばここから早めに脱出を始めますか。あの邪神アーリマンと英雄フェニックスの死闘が更に激しさを増す前に逃げるよ。このダンジョンから出てようやく一息という事かな」



まあ、確かにあの伝説の死闘している二人の巻き添えを食らう前に逃げたほうが良いのは俺も賛成だった。



それにしてもジュンはどんな風になっているのかと思いながらも逃げるためにまたしても走り出したけど走る先に顔面がめり込むほどに強い衝撃で倒されているジュンを発見した。



そして近くには子供も倒れていて本当に倒したのだなと改めて理解を得た。それにこの子供はただの子供でなくて生物兵器630らしいけどそれってやばいのと聞くとまあ、あの邪神アーリマンの最高傑作だと言い張るほどには危険な存在だと言うのだ。



俺って真面目にそんなに危険な存在ばかりに狙われて何をしたと言うのですかと言うと蝮はかなり厳しい眼つきをしてこちらを睨んでいた。蝮のそれが怖くて俺は別の事を考えて誤魔化すことにした。




本当に倒されていて起き上がってこないのかなと思っていたけどこればかりは仕方がないうと言うか蝮があまりにも強過ぎたと言うべきだろうと考えた。



それにしても何も個人的な情報を話さないわ、こんなに強くなったジュンを圧勝したりとこの男は本当に何者なのだと気になり始めた。



無論、こちらから尋ねたところで何も話してくれないのは知っているけどそれでも何かしらの情報を聞きたいと感じた俺は逃げながらまたしても質問をしていた。



すると蝮が呆れた顔をして何度も聞いても答えませんよと言ってきたのでこちらも何かしらの情報を与えたら教えてくれますかと再度尋ねると蝮は情報の価値によっては話すと答えた。



それを聞いたので俺は早速、尋ねてみることにしたのだった。無論その前に俺の情報を教えた。


すると考えながらも蝮は答えた。



「そうだな、名前は明かさないけど趣味なら歴史や小説などかな。食べ物は基本的に和菓子が大好物である」



なるほど確かに必要はないかもしれないけどようやく少しばかりであるけど蝮の情報が手に入れた。必要かどうかはさておいてそんな趣味があるのかと思いながらこれを見ていたユリアちゃんやエルリアちゃんなど情報を代償に教えてくれた。



その中でもかなりやばい情報は幼い時に両親から捨てられてある人に拾われたけどその人が研究のための人体実験のモルモットとして拾われただけだったらしい。



済みませんが滅茶苦茶に話さなくても良かったというか聞かないほうが良かったかもしれない情報まで話さなくても良いからと言うとしかし、対価を払っている以上は教えるのは礼儀だし道理だと言って普通に話していた。



だとしてもこれは隠しても良い内容だと思いますけど!?何かそれを知ってしまったから気を使わないといけなくなるからと思っていた。



まあ、教えた情報がユリアちゃんとエルリアちゃんのスリーサイズだったから個人的にはわかるけどと感じているのだった。



でもこれで蝮は俺が想像以上の過去を持っていることなど分かり少しばかりは信頼できるようになったかなと考えた。



そう考えているともしこのまま脱出しても宜しいのですけど次に備えてここで武器などを火事場泥棒で良くはないですが生きるためには必要なことなので今から武器を集めて帰りますと言ってきたのであった。



やはり蝮はこの後のことも分かっているのだなと感じながら次は何が起きるのかと尋ねると蝮はそこは普通に答えてくれた。



「まあ、簡単に説明するとこれからメシア達が向かう場所は既に魔族たちによって支配されているからそれらを開放するためにも戦う必要があるから武器は多いことには越したことはないからな」



・・・マジで!?これからと言うかせっかく貰った場所は既に魔族に支配さらているなんて最悪過ぎませんかと考えた。



もう既にこちらはかなり不幸なことが起きているのにさらに不幸な事になってしまうのと言うと蝮は普通な顔をして答えた。



「いや、魔族に支配されていると言っても敵の最高レベルは70程度であるから勝ち目は少なくてもここの連中らを相手するよりはあると思うけど。それに私も参戦するから負けることはない」



確かにそれはそうだここの化け物クラスの者たちよりかなり弱い事は間違いない・・・って、明らかにここの連中らがインフレしているだけな気がするのだけどなと思っていた。



そうも言いながらも俺達は出来る限りの武器などを回収して逃げ始めた。



それにしてもようやく休めると思っていたのにまたしても戦いになるとはかなりついていないなと思いながら逃げていた時に蝮からそう言えば職業は何処ですかと聞かれた。



俺は素直に見習いメイジだけどと答えると蝮はマジですかと顔になり先に出口まで走って下さいと言ってから蝮は他にも回収するためのアイテムが増えましたのでと言ってどこかに走り出した。



何を取って来るつもりなのか気になったが俺たちはここにいたらまた化け物に襲われる心配があったので蝮の言う通りに外に向かって走り出したのであった。

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