第23話、蝮との行動

そう今後の行動を決めたのは良いけど元の場所に戻ってもかなり苦労してしまうことを伝えると蝮さんは笑みを浮かべながら話をした。



「先程も話しましたがそれらも知っておりますので、対策と言うかここから地下水道に繋がっていますからそこなら安全に向かう事ができますよ」



何!?ここから地下水道に繋がっているのかと聞くと蝮がここから入れますよと言って扉を見せてきた。



そこには確かに地下水道に繋がっておりここなら行けると感じて蝮から入り始めて歩き出した。



その間は暇だったので話をしようとして蝮に声をかけてみた。



「蝮さん、暇なので話をしましょう。ところでこの地形にそして俺たちに関してかなり知っているような話をしているので気になるのですが教えてくれませんか」



「・・・それに関しては答えることはできないません。私はあくまであなた達の破滅な未来から救い出すだけなのでそれ以上の事は答えることに意味はないですから」



滅茶苦茶に情報を話してくれないですけどこうなればユリアちゃんやエルリアちゃんなど可愛い美少女なら話をしてくれるかも知れないと考えて蝮に聞かれないように静かに二人にお願いをした。



しかし、それでも蝮は断固として何も教えてくれることはなかった、あの人はそんなに話をしたくないのかそれとも余程に話すのが嫌いなのかと思いながら考えた。



いくら呼び掛けても何も話してくれないので不安にもなった俺はそれはこれから殺すから何も話すつもりはないと言う事ですかと伝えると蝮はため息を付きながら答え始めた。



「良いですか、私はあなた達と仲良くしたくて来ているのではないですよ。目的があってあなた達を助けるだけですから、そこまで馴れ馴れしくして来ないで来たるべき時のために色々と対策でも考えておいてください」



なかなかに冷たい言葉に視線を向けられてしまった。余程に好きではないのであろうなと見ているだけでも理解できたし向こうの蝮もこちらと仲良くするつもりはないみたいなのでこれ以上何をしても無駄だと理解した。



そうなってからは静かになり進んでいた、少なくても敵ではないことだけは分かったけどこんなに冷たい対応してくる味方がいても全然、嬉しくないなと思いながら進んでいるとそろそろですよと蝮が言った。



そう言ってマンホールの蓋を開けて外の様子を確認を始めていた。外に敵がいないかと確認をしてから上に上がり付いてきてくださいと言われたので素直に従って進んだ。



上に上がるとこの辺は静かであるが学校らしき建物があった場所には既に建物はなくなっており更にそこから戦いの衝撃波みたいなのがこんなに遠くからでも感じられるほどであった。



するとあそこではきっと英雄フェニックス様と邪神アーリマンとの死闘が繰り広げられているのはここからでも良く感じると言っていた。



確かにここまでの強い衝撃波を受けてしまえば嫌でも信じるしかないからな、それと蝮が少しばかり厄介なことになってきたなと呟いたと思うとさあ、急ぎますよと言ってから走り始めた。



全く本当に大変な事になってきているよなと思っている時に遠くからミツケタと人ではない別の存在がこちらに対して言ったように思う声が聞こえたのである。



その後から遠くからミツケタミツケタミツケタと言いながらこちらに何者かが向かってきていることは理解した。



蝮は本当に同時に相手をしなければならなくなりそうだなとこれから起きることを既に予測したかのように覚悟を決めていた。



そうして俺たちの前に現れたのはジュンだったけど明らかに普通ではなくなっている事だけは理解した。



目は完全に眼球が赤黒くなり不気味さを出しながら髪の毛も白くなりまるで怪物のようになっていた。



そして明らかに先ほどとは次元が違う強さを持っていることも理解した。そして蝮が言っていたことも実際に起きたことでより信憑性を増していった。



すると蝮がここで足止めをしますから先程に話した通りに計画を進めてくださいと言ってここで足止めをするつもりらしい。



俺は大丈夫なのですか聞くと蝮は安心してください、戦うことは想定内の事ですから安心して向かって下さいねと言って俺達は蝮を置いて先を急いだ。



背後からマテーーーとジュンから発しているだろう声が聞こえたがその後にてめぇらの相手はこの私だ!と言って戦い始めた。



他に敵がいるのかと後ろを見ると何処かに隠れていたのか小さな子供が蝮に襲い掛かっていた。



しかし、その子供は圧倒的に強さが違うことは理解していた。先程に現れたジュンよりも更に速い攻撃を繰り出していた。



しかも無表情で攻撃をしていたので余計に不気味だなと感じながらも蝮が一人で二人ほど足止めをしてくれたことを無駄にしないためにも俺達は目的の場所に向かって走り続けた。



そうして数分後に目的の場所にたどり着いてあの倉庫にあるのが目的のガトリング砲が眠っている倉庫ではないかと思い思い扉を開け始めた。



一人ではかなり大変だったのでユリアちゃんとエルリアちゃんの力を借りて重い扉を開けたのだった。



そこにあったのは明らかに強そうな見た目をしていたガトリング砲がそこに置かれてあるのであった。

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