第20話、不穏な敵

ジュンたちはお互いに体を寄せ合って震えながら自分たちは助けてくれないのですかと泣きそうな声で言うと英雄フェニックス様が呆れた顔をして話した。



「お主ら、余は誰も生贄する者を殺すなど言っておらん。さて、どうなるかは分かっておるよな」



そうして英雄フェニックス様は裁きを下すためにジュンたちに近づきその時が近づいていたと思っていた次の瞬間に英雄フェニックス様はまるでなにかに気がついたかのように立ち止まって周りを見渡していた。



俺らは何を感じたのであろうと思っていると英雄フェニックス様がこちらに向かって走って俺たちを押し倒すとすぐにその場所に銃撃されて地面に穴が空いたのであった。



すぐに俺はフェニックス様に対してありがとうございますと伝えたがフェニックス様がまだ安心は出来ないと言った次の瞬間に一斉にフェニックス様と同じぐらいの老兵集団が現れて一気にこちらに向かってきたのである。



数は間違いなくジュンたちが最初に出してきていた冒険者たちよりも多い。ジュンの野郎、未だにこれだけの兵力を隠していたなんてと思っていたけどジュンは良く分からないけど助かったと泣きながらそう言って他の冒険者たちと共に逃げ出した。



逃げるなと言おうとしたら既に俺の背後に老兵がまさに俺のことを殺そうとして武器を振り下ろしてきたけどすぐにフェニックス様が助けてくれて助かったけどこの者たちは何者なのですかと尋ねた。



「いや、残念な事に余にも理解はしておらんがかなりの年齢とそしてレベルがある集団だ。恐らく個体差はあるけど200から300辺りまでの強さをあの老兵たちから感じる」



・・・マジですか、そんなにやばい存在に只今、命を狙われているのですかと言うと英雄フェニックス様は申し訳なさそうにしてすまないがその通りだと伝えてきた。



別にフェニックス様が謝ることではないですから気にしないで下さいと伝えたけどいや、こんな者たちの侵入を許してしまった余の責任である、だからお主たちを必ず守り抜いてみせるから安心してほしいのうと言っていたけど滅茶苦茶に怖いです。



俺よりも圧倒的に強い敵が俺に向かって来ているのだからしかも数がかなり多いと来てどうしたら良いのかと焦りと恐怖であった。



すると結界を作り出してくれてここから外には出ないようにとフェニックス様に言われて俺たちはここでおとなしく待っていることになった。



その間にもフェニックス様は向かってきた敵を迎撃して対応していた。俺達は無力なことにフェニックス様の勝利を祈る事しかできなかった。



そんな時にフェニックス様の防衛線を突破した敵兵たちがこちらまで向かってきて結界を破壊しようとして攻撃を始めた。



しかし、いくらすぐに作り出した結界だから弱いかもしれないと言ってきたけど流石、フェニックス様と言うべきか。



相手の攻撃を全て防いでいたのでこのまま諦めてくれると助かるのになと思っていたら相手が何か覚悟をした様にして俺は何をするつもりなのかと思った次の瞬間、敵兵が特攻攻撃をしてきたのである。



そうして敵兵が特攻のせいで次から次へと命を落として爆発していった、結界の周りには多くの血が流れて小川みたいになっていた。



その光景を見てエルリアちゃんがあまりにも悲惨な光景を見て見ないように地面に顔を伏せて見ないようにしていた。



俺も何でこの老兵たちは死ぬ覚悟で俺を殺そうとしてくるのだ。俺が何をしたというのだと思っていたらユリアちゃんが泣きそうになりながら結界を見てと見てと言ってきたので見てみた。



そうしてユリアちゃんが指した先にあった結界にヒビが入り始めていたのである。それも特攻攻撃するたびに大きくなりこの結界が破壊されるのも時間の問題となり始めた。



どうすれば良いと辺りを見て見ると走れば何とか入れそうな校舎の入り口がありそこに走り込むしかないと考えて俺は伏せていたエルリアちゃんを担いでユリアちゃんにともに向かうと言って校舎に入ろうとした。



そうして中に入り扉を閉めようとしたその瞬間にフェニックス様が作ってくれた結界が完全に破壊されてしまったのだった。



俺は先程に探索した時に隠れられそうな場所を見つけておいたのでそこに入り込んだ。そこは会議室であるけどそこから地下に繋がる階段を発見していた。



何処に繋がるか分からないけどこのままでは殺されてしまうのは明白だから俺たちはそこに入り込んだ。そして追手に気づかれないようにできる限りに隠してそのまま閉めた。



真っ暗になってしまったので見えないなと思っていたらユリアちゃんが私はヴァンパイアだからこれぐらいの暗さなら私は見えるからついてきてと言って俺とエルリアちゃんを引き連れてゆっくりと階段を降り始めた。



本当に助かるよユリアちゃんと言うとユリアちゃんはあなたこそこんな場所を探索している時に見つけてくれてありがとうと言いながら階段を降りていた。



かなり深い階段らしく未だに終わらないらしく追手も来ないので安心して話をして落ち着きを取り戻していた。



「なあ、ユリアちゃん。何処かに繋がっていると思うけどまだ見えてこない?」



「私もそう思っているのだけど・・・いや、部屋らしい扉が見えてきた」



ようやくかと思いでそこに入ろうとした時に上からものすごい爆発音がここまで聞こえてきて上では何が起きているのかとびっくりするぐらいに聞こえてエルリアちゃんが心配そうにして俺に聞いてきた。



「私達ってここから帰れるのですよね?生きてここから帰れるのですよね」



それは俺も不安だったけどそんな事で怖がらせたくないので元気よく当たり前だろと強気で答えるしかなかった。



そうして俺達はユリアちゃんが先頭で部屋の扉を開けた。部屋の中は比較的に明るく内装も見えたけどそれよりも中に人が待ち受けていたのだった。



俺は何者だ!と言うと男らしい人物は答えるのだった。



「私ですか・・・私は運命を見守るものですよ。この世界の大きな鍵となっているあなたの結末を観察している者でございます」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る