第17話、叩くなら今しかない(ジュン視点)
これは自分が思っていた以上にあのメシアは運が良いのかそれとも計算をしているのか。
ギルドの部下からの話によれば既にヴァンパイアらしいものを仲間に引き連れていると言うのだ。
特徴から間違いなくユリアだということが分かった。まさか、自分からユリアを奪うつもりなのかな。
その執念だけは褒めてやるよ、並みの人間ができることではないからな。
そこは置いといて自分の記憶には谷底に落ちたらゲームオーバーだったのはずだがどうやら違うらしいな。
一部の信頼できる配下によれば見たこともない建物が建造されていたとして魔法でそれを見せてもらったがそれは間違いなく前世の日本の町並みで日本でも行ってきたのかと思うぐらいだった。
あんな場所にあんなものを作れるはずがないとして思っていたけど自分は町に掲げてあったある旗に目が止まった。
その旗は前世でもこの世界でも最強の英雄フェニックス軍の軍旗が掲げてあったのだ。
そう考えるにこの街は英雄フェニックス軍が統治していた街だと考えられる。ならばきっと数多くの伝説の武器なども保管されている可能性がある。
英雄フェニックス軍はかつて全ての世界を滅ぼそうとしていた邪神アーリマンとの戦いに打ち勝つ事はできたがその後に現れた黄昏の神との戦いで9割程が討ち死にして崩壊をしていた。
それは英雄フェニックス神話にもキリスト教の元となったゾロアスター教にもその話らしいものは記載されていた。
ついでに英雄フェニックス軍の総兵力は2千程しかいないが全てが歴史に名前が残るほどの偉人たちであり、それらをまとめていたのが英雄フェニックスとなる。
その英雄フェニックスも生きていてもかなりの年齢をしていると言われておりもう長生きはできないかもしれないとも神話の最後に書かれていた。
なのでここが英雄フェニックス軍の拠点として使っていたのであれば何かしらの武器や防具などが保管されているはずだ。
そして街並みの清潔など見るともしかしたらまだ英雄フェニックス軍の生き残りがいる可能性もある。
そしてこの世界でその強さを表すならあまりにも強すぎて原作主人公の自分でも比較にならない程であった。
自分のレベルは150まで上がり基本的にこの世界の者では勝てないほどに強くなったが英雄フェニックス軍の一般兵士クラスで言い伝えだと300レベル程であるのだ。
そして比較の対象としてこの世界を作り出した神が250レベルだからその強さは桁違いなことは理解できる。
原作の設定が本当なら日本の天照大神もこの世界を作り出した神と同じぐらいだという設定があるので余計にその強さが分かる。
そして元の世界で有名だったゼウスは320レベルらしいので普通にフェニックス軍が強すぎる、これで一般兵士なのだ。
隊長クラスだと500レベル程ありそして将軍クラスはなんと700レベル程もあるらしいのだ。
いくら何でもそれはないだろうと思いたいけど前世にもあった神話にこの世界でも伝えられている以上は本当の事だろう。
そして総大将の英雄フェニックスのレベルは驚異の1200レベルだと伝えられている。強いとかそんな次元の話ではすでになくなっており勝てるはずもない。
でもそんな英雄フェニックスをかなり追い詰めた黄昏の神は相当にやばい存在だと改めて理解ができた。
何が怖いって実は神話には怖いことも記載されており実は黄昏の神に従っていた幹部の一人が生き延びていると言うのだ。
それって真面目に滅茶苦茶に怖いですけど自分がいくら頑張っても勝てない相手とかクソゲー以外にも何者でもないからなと考えていた。
しかし、そんな場所で拾った武器などメシア、相手に渡させるのはかなり面白くないので今回ばかりは自分が何とかするしかないと考えて行動に移し始めた。
全く、自分自ら動かないといけない事態になってしまうなんてなと思いながらもあることを考えていた。
それはユリアにあのサキュバスは間違いなくエルリアで間違いないと考えて俺は原作のエルリアを思い出していた。
エルリアは原作で仲間になるヒロインで最強格の一人だと言われるほどに強くなるヒロインで是非とも奪い取りたいヒロインである。
普通なら何事も心配する事なくユリアとエルリアを寝取りをするつもりだけどここがあの英雄フェニックスの治めていた街だと言うことが気になっていた。
あの英雄フェニックスは寝取りが滅茶苦茶に大嫌いな事でも有名でそれをするようであれば神でも普通に戦うほどに嫌いなのでもしかしてそれがバレたら原作の主人公でも危険だと思っている。
でも流石に来るはずがないよなと思いながらも自分はメシアにこれ以上の事はさせられる前に叩き潰すために街から出でメシアたちが入っているダンジョンに潜り込んだ。
待っていろ、メシア!お前の悪運もここまでだ。自分が必ずにお前を倒してお前の女になっている二人を自分のものにしてみせるからな覚悟しておくのだな。
そう思いながら自分はメシアがいる街につながっている谷底に入り始めるのだった。
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