第8話、ここまでレベルが上がると習得も早い?
俺はとりあえず戻ってきてからダンジョンの入り口では魔物の群れがいるので間違いなく突破は難しいというか無難に明日にして無駄な戦闘を避けたほうが良いだろうと考えた。
とりあえず待っている間にも飯でも作っておこうと考えて非常食を作り始めた。
地下湖にいる魚を捕まえてからそれを捌いて干し魚を作り、そして山菜を採取して塩漬けにして味付けながら長持ちをさせていた。
次のダンジョンは何処まで大きいのか分からない以上は非常食は多いことに越したことはないだろう。
そして水もこの地下湖は飲めることが分かったので出来る限りに水袋に入れて生きるための必要なものを備えていた時にユリアちゃんは目を覚ましたみたいで何をしているのと聞かれたのでその質問に答えた。
「おはよう、ユリアちゃん。これは明日に備えて色々と支度をしているだよ、ユリアちゃんの言う通りに外は雨が降っているようだったからここで出来る限りの準備をして待っていた。ユリアちゃんに魔法を教えてもらうと言っても寝ている人を起こすのは失礼だと思っていたからね」
そう伝えると別にそんなに気を使わなくても良いのにと言ってきたけど共に旅をする仲間だろと言うとユリアちゃんは私はヴァンパイアなのにそんなことを言ってくるなんてあなたは本当に変わっているよと言われた。
まあ、確かにそうかもしれないけど変わり者でも良いじゃん。
みんなが普通だったらそれはそれで怖いからと言うとそれもそうねとユリアちゃんも楽しそうに返してきた。
そうして俺はユリアちゃんからファイガーのコツを教えてもらい始めた。そう言えばまともにこうして教わるのは初めてかもしれないなと感じながら聞いているのだった。
そう教えてもらってから俺は練習を始めたのである。
幸いな事に地下湖があるので引火して大変な事態にはならないので全力で修業をしていたけどユリアちゃんはそんな簡単に習得できないから無理はしないでねと言われたけど数少ない修業の機会を無駄にするわけには行かないと必死になって頑張った。
そうして俺は何とかしてファイガーを発動することに成功したのであった。
ステータス表示でも魔法欄にファイアーとファイガーが書かれてあるから間違いないと俺は疲れた体で横になりヤッターと叫んで喜んでいたがユリアちゃんが驚きながら俺に対して話しかけてきた。
「待って、メシアは今日、初めての修業だよね。一日で習得してしまったのだけど私なんて一ヶ月間ほどの月日が掛かったのにメシアは一日で・・・嘘でしょう」
俺の修得したことにかなり落胆をしていたので俺はすぐにユリアちゃんの教え方が上手かったから覚えられただよと伝えるとユリアちゃんはすぐに元気になり話を続けた。
「そうね、この天才ヴァンパイアのユリアが教えたものね。こんなに早くも覚えても仕方がないわ」
うん、何というか分かりやすいヴァンパイアだなと改めてそう思ってしまう。でも裏表があるよりかは遥かに助かるけどと思っていたらユリアちゃんがなら晩御飯はいつもと違うやつがいいと言ってきたのである。
確かにここ二日間は魚系の料理が多かったから確かに他のやつが良いなと感じた。確か、魔物でも食べられる魔物がいたからそれを狩りして肉料理でも作りますかと考えた。
なんせ覚えたてのファイガーを試すチャンスでもあるので俺はならこのダンジョンの出入り口付近でいるだろう魔物を狩ってくると伝えてその場から立ち去った。
そうしてダンジョンの出入り口付近に辿り着くとやはり魔物の群れがそこにいたので俺は早速、ファイガーで一掃を始めたのである。
ファイアーでも強くなったおかげでかなり倒せていたのにファイガーになってから更に物凄い勢いで魔物たちを倒せてしまっていた。
昔にやっていた無双ゲームをリアルタイムでやってみているような感覚だった。そんな事をして夢中になりながら食材になりそうな魔物たちはしっかりと灰にならない様に気をつけながら魔物たちを倒したのであった。
さて、かなり捕れたことだしそろそろ帰りますかと再びユリアちゃんが待っている場所に戻るのだった。
そうして持ってきた食材を見てユリアちゃんは目を輝かせて楽しみにしていた。さて、魔法も教えてもらったから俺も気合を入れて調理をしますかと意気込みながら料理を作り始めた。
それを見ているだけではつまらないと思ってきたのかユリアちゃんが料理をしている俺に対して話をしてきたのであった。
「そう言えばさ、メシアって夢とかあるの。あんなに辛い過去を持っていたら大きな野望の一つぐらいあってもおかしくないと思うのだけど」
「そうだな、俺には確かに叶えたい大きな夢があるな・・・でも少しばかりだけど叶える事には成功したとは言えないけど全く叶わなかったと言われないぐらいな事はしたかな」
するとユリアちゃんがそれは何!?知りたいから教えてよと言ってきたので俺は素直に教えてあげる事にしたのである。
「そうかそうか、そんなに教えてほしいなら教えてあげよう。魔法の習得を手伝ってくれた事だし・・・それはな、絶世の美女とも思えるヴァンパイアやサキュバスにあんな事やこんな事されてレベルドレインをされる事だ!!」
それを言った瞬間にユリアちゃんがまるで氷魔法でも食らった様に氷ってしまってから私の聞き間違いかもしれないからもう一度だけ教えてくれませんかと言われたので俺はもう一度だけ素直に答えた。
「だから可愛いサキュバスやヴァンパイアにあんな事やこんな事をされてレベルドレインをさせるのが俺の夢だと言ったんだ」
そう堂々として伝えるとユリアちゃんがそれ絶対に頭が可笑しいからーと叫ばれながら否定をされてしまった。
何を言っている、男は基本的に絶世の美女にはかなり弱い存在でユリアちゃんみたいな美少女が誘惑してきたら基本的に誘いを受けるに決まっている。
相手が心の底から愛している相手がいる人または漢好きでなければ無理に決まっている。
俺だって今はかなり疲れている事に数日前にユリアちゃんで何とかなったから比較的に落ち着いているけどそれが無ければ俺も獣みたいになるからなとユリアちゃんに伝えた。
するとユリアちゃんが悔しそうにしてだからいつまでもヴァンパイアたちはサキュバスたちに馬鹿にされるのよとイライラとしていたので俺はもしかしてその種族同士は仲は悪いのかと尋ねるとユリアちゃんは信じられないぐらいの早さで答え始めた。
「あのね、ヴァンパイアとサキュバスは昔から仲が悪くていつも出会えば敵対行動をするほどでそれは魔王軍の傘下に入ってからも続いているほどにこの2つの種族は仲が悪くて仕方がないの。私だってサキュバスは大嫌いなんだから」
そこまでなのかと俺はここで初めて理解をしたけどそうなると俺の夢であるヴァンパイアとサキュバスからの3Pのレベルドレインが出来なくなるじゃないか。
最悪だーと俺は内心でそう絶望をしていた。
これからの楽しみの一つが完全に失われて落ち込みをしたけどとりあえずは料理を完成させてからゆっくりと落ち込む事にして完成したらテントの中に入り落ち込んだ。
明日からどうすれば良いのだ、俺が考えていた計画が出来なくなってしまった・・・でもユリアちゃんと出来た縁を壊したくないからなと俺はその夜、かつてないほどに長い苦闘をする事になったのだ。
そしてこの怒りを必ず魔物たちに八つ当たりでもしてやると心に決めてしまうのだった。
そんな時にユリアちゃんが俺のところに来て一緒に寝てもいいと聞いてきたので好きにすればと答えてからユリアちゃんは俺の横に来てから話しをしてきた。
「先程の料理は本当に美味しかったよ・・・でもそれ以上に何だが懐かしい味にも感じられたけど私の事をもしかして前から知っていたりする?」
「いや、俺は昔から知り合いのヴァンパイアなどいないからな人違いなのか又は俺の料理に似ている人が近くにいただけじゃないかな。少なくても俺はこんなに可愛いヴァンパイアは覚えはない。出会っていたら間違いなく覚えている自身があるからな」
するとユリアちゃんは少しばかり悲しそうにしてそうですかと言って会話を終わらせてきたけど俺がいくら考えてもやはりユリアちゃんと出会った記憶はないなと考えながら俺は眠りにつくのであった。
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