第4話、家も手に入り貴族にもなったからには後はサキュバスのみだ!
俺は王都に呼ばれてまさかの王様と対面をしたのだけど俺が魔王軍の四天王の一人を倒した功績として地方であるけど男爵に任命すると言ってきたのだ。
あの・・・俺はいつ魔王軍の四天王を倒したのでしょうか。こればかりは正直に話さないと後で国家権力とか滅茶苦茶に怖いものがついてくるから素直に王様から尋ねてみるとついこの前に倒したと言われた後にその四天王の名前を聞いてみた。
すると信じらないぐらいの怪物の四天王であったのだ。今までどんなに強い人が大勢で挑んでも倒せなかったあの四天王を俺が倒したって・・・いやいやと思っていると冒険者のステータスのところに確認をしてみると確かに記載をされているのだ。
でももしかしてら誤作動でも起きたのではないでしょうかと言いたかったけどそれを伝えることも怖いので何も言わずに聞いているだけであった。
とりあえずは王都で教会に対しても誓約書を書いてしまったので約束を守らないと教会に対してかなり厄介なことになるので俺は流されるままに地方貴族になってしまいました。
でもそんなに地位は高くはないしある程度は上がったけど今まで通りに冒険者を今のところは続ける方針で行くつもりだ。
問題は貰った領土が今のところではなくて少しばかり離れた場所になってしまうから引っ越しをする必要があるぐらいだった。
そこら辺は大変かもしれないけど貴族が住んでもよい小さいけど屋敷があるらしいので俺は期待をしながら引っ越しをする事にした。
でもその前に王様にこの王都にあるギルドに立ち寄ってからでも構いませんかと尋ねると構わないが何かあるのかと聞かれたので俺は知り合いがいるはずなので挨拶をしたいと思いましてと答えた。
そう、王都には俺の幼馴染を奪い取ったジュンとそして俺を裏切った幼馴染のアヤカが今、どうしても会いたくなった。
貴族になったことで少しばかりは見返しをできるのではないかと考えて向かいたかった。昔に読んだことがあるなろうとかであった逆襲シリーズみたいまでは行かなくても少しだけでもそうなりたいかなと思っていた。
王様もそれぐらいは構わないと言ってくれたので感謝の言葉を伝えてからその場から立ち去ってすぐに王都にあるギルドに向かった。
そうして辿り着くと流石に王都にあるギルドだけにあって賑やかな所になっていた。こんなに賑やかな場所に来たのは前世以来じゃないかと思うぐらいだった。
俺は受付の人にここにジュンとアヤカが滞在していますかと尋ねると受付の人がジュンさんはいますけどアヤカさんはもういませんと言ってきたのである。
それは何でですかと尋ねるとそこは言えませんと言ってきたので俺はその二人と幼馴染でどんな事になっているのか知りたいだけなのですと俺のステータスなど出身などを見せて証明をお願いした。
すると受付の人が驚いてどうしたら良いかと悩んでいたらそんな時にこのギルドの責任者が現れたのである。
そこまでしてもこちらとしても情報を守る義務がと言いかけたところで俺は王様から貴族になったことで貰えたその証みたいな物を取り出して見せると責任者もかなり悩んだ末にこの話を広げないと約束して頂けますなら教えますとようやく返事をくれたのであった。
それにしてもそこまでして守るとは何かあったのかと軽い気持ちで考えているとその答えを教えてくれた。
俺を裏切った幼馴染のアヤカは数年前に冒険をしている時に亡くなってしまったと言うのだ。
それを最初に聞いた時に感じたことは意外にも悲しみが先に出てくるなんて俺自身も意外だと思っていたけどやはり俺は幼馴染のアヤカの事が恨みきれなかったと言うことだろう。
それで幼馴染のアヤカを寝取ったジュンは未だに生きておりその上にこのギルドで最高クラスの強さを持って王都のギルドの看板を背負っているらしい。
あのクズがどうしてここまで成功するのか俺には信じられなかった。あれ程のクズは鉄槌など与えても何も悪くないはずなのにあいつだけは未だに成功していると聞かされてここでの評判を尋ねてみるとかなり良いと言うことらしい。
女性からもモテる上にどんな難しいクエストも受け入れて完了してしまう事で王都の者たちも絶大な信頼をおいているとか俺はそんな話を聞かされてかなり気分が悪くなりジュンに会うつもりだった。
俺は貴族になりお前よりも成功したと仕返しをしたいと思っていたけどこれでは仕返しなどできるはずがないと思いその場から立ち去る事にしたのだった。
せっかくギルドまで来て仕返しの一つぐらいできると思っていたのにとかなりショックをしてまずは荷物をまとめる為に故郷に戻るのであった。
戻って来てからは地元の人たちに最後の挨拶をしてから数少ない荷物をまとめている時にある事を思い出したのである。
それは昔に幼馴染のアヤカと一緒にタイムカプセルを埋めた事を思い出したのであった。
別にそのままでも構わないと思ったけど既に亡くなった人の数少ない遺品なので埋葬するためにも一度は掘り返してしっかりとして弔ってあげた方が良いなと感じた。
普通に俺の事を裏切った人物だからそのままでも問題はないけどやはり長年の付き合いをしていた仲でもあるのでここは道徳的にと言うか人間的にも弔う事ぐらいはしてあげないと感じて行動に移すことにしたのだった。
埋めた場所はかつて俺がアヤカに対して約束をした場所に埋めてよなと思いながら俺は掘り始めたするとしばらくして埋めておいた箱が姿を表したのである。
次に掘り返す時は二人が約束した通りに結ばれたらもう一度、開けようと約束をしたよな。
今ではそんな約束をしたアヤカは既にこの世におらずこうして一人で開けることになってしまうと思っていた。
そうして箱を地中から取り出して開けてみるとそこには昔に入れた覚えがない手紙が中に入っていたのだ。
俺は何だと思いで見てみると字もかなり綺麗に書かれていたけど文字の特徴から間違いなくアヤカが書いていた手紙でありそしてその手紙は俺宛であった。
内容は気になったけど今は読んでいる場合ではないなと感じてその手紙だけはこちらで持ち帰るとして他の入れておいた品物を確認して昔を思い出していた。
そう思い出すと自然と涙が流れた、きっと心の何処かではどんな形でも生きていてほしかったと俺はそう思っていたのであろう。
けれどもそれも叶わないことになった、なら俺だけでも彼女の事を覚えておいておこう。裏切られたけど、それでも俺に楽しい時間をくれた事には変わりはしないから。
俺はそう考えて埋め直してそして小さいが十字架を立てて花を供えて手を合わした。
来世ではどうか幸せになれと思いながら祈りを捧げてその場から立ち去るのだった。
家に帰り引っ越しの支度をしながら俺はこれで貴族になったのだから少しばかりはモテるようになれば嬉しいのだけどなと思いながら荷物をまとめて生まれ育った町を後にするのであった。
これはこれで良かったのかもしれないあの町にいればきっとアヤカの事を思い出しては泣いてしまうかもしれないからな。
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