GOKUMON

第3話 疾風のコイン

　12月20日

　東京都議会で、パレスチナ自治区ガザ地区における人道目的の停戦等の実現に関する決議が全会一致で可決された。

　国土交通省が、ダイハツ工業の型式指定申請における不正行為の報告を受けた。同社は、全ての現行生産車の出荷を自主的に停止。

　獄門圭介は、警察学校時代の仲間、土合篤と共にウイグル族の異変に巻き込まれ、稀有（けう）って蒼井優に似た美女と出会う。クアッドと呼ばれる秘密結社の影が、物語の舞台である都市を覆い隠していた。クアッドは、英語の Quad の転写の一つで「4つ」を意味する。クアドルプルの略。他にクアド、クワッド、クワド、クオードなど。電気通信用語としてはカッドと表記される。

　栃木を支配しようと共闘している群馬の下仁田ネギ、茨城の水戸納豆、埼玉の深谷ネギ、千葉の鴨川シーワールドという4人衆がメンバーだ。

　 宇都宮駅近くの喫茶店で土合は言った。

「圭介、これがクアッドの仕業だって。彼らがウイグル族を利用して何を企んでいるのか分からないが、何かを感じるよな？」

「そうだな。稀有と一緒に調査しよう。君も気をつけて」

　稀有がウイグル族の中に混じり込み、クアッドの陰謀を探る中で、彼女の謎めいた力が明らかになる。

　ウイグル族とクアッドは協力して飛山城跡（とびやまじょうあと）で獄門を襲った。飛山城は、栃木県宇都宮市竹下町にあった中世（13世紀末から16世紀）の日本の城。宇都宮氏の家臣・芳賀氏の居城。城郭の遺構直下に平安時代前期（9世紀）の遺構を包含する複合遺跡でもある。国の史跡に指定されている。

　飛山城は鎌倉時代後期にあたる永仁年間（1293年-1298年）に宇都宮景綱の家臣・芳賀高俊によって築かれたといわれている。

　芳賀氏は、益子氏とともに紀清両党と呼ばれる宇都宮氏の有力な武士団であった。飛山城に居する間は清原氏を名乗ったと言われており、この清原姓が後の現宇都宮市東部の地名『清原』となったと考えられているが、不詳である。上野国・越後国の守護代に任じられるなど隆盛したが、南北朝期には戦乱に巻き込まれ、南朝に攻め込まれ落城したこともあった。

　戦国時代になると芳賀氏も関東平野の覇権争いに例外なく巻き込まれた。弘治3年（1557年）には宇都宮氏や芳賀氏を支援した常陸国の佐竹義昭による宇都宮城奪回作戦（その時期の宇都宮城は壬生城主・壬生綱雄が占領していた）の最前線基地となっている。

　天正18年（1590年）、関東の後北条氏を滅亡させた豊臣秀吉は、宇都宮城に入城し、関東の支配体制を決定する宇都宮仕置を行う。そこで秀吉は宇都宮氏18万5千石の所領安堵を裁決した一方で、「佐竹・宇都宮ならびに家来のものども、多賀谷・水谷」に対して「いらざる城は破却せよ」との命令を発している。そのため、飛山城も「城破り」の対象として破却され廃城となった。

　ウイグル族やクアッドはボーガンやショットガンで獄門を襲ったが殆どが不発に終わった。稀有にキスされた者は全て戦闘不能に陥っていた。

「君が何者かは知らないが、助かった」　　

　獄門は稀有にお礼を言った。

「私も同じくクアッドの脅威に立ち向かっている。協力しよう」と、稀有。

　ゲイの下仁田ネギはキスの効果がなく、手榴弾で獄門を攻撃していた。獄門は悪人を殺す度に不死身になる。死にはしないが、ケガや病気にはなる。深谷ネギをマシンガンで始末していたので、下仁田ネギに殺されずに済んだが、肩に傷を負っていた。

　下仁田は深谷が死んだことを鼻で笑っていた。

『関東を支配すんのは群馬に決まりだな』

　土合は悪人を倒す度に回復魔法を使えた。

　鴨川シーワールドを洞窟の中で背後からサイレンサーが装着した銃で倒した。

　土合が自らの髪の毛を抜きながら「神様髪様仏様」と唱えると獄門の肩の傷が治った。

「このコインが何かの手がかりになりそうだな」

　土合は鴨川シーワールドのコートのポケットから見つけたコインを掌で弄んだ。

　翌日の午後7時くらい、獄門と稀有は宇都宮にある繁華街オリオン通りにある牛丼屋で牛丼を食べてると、井伊直子（いいなおこ）という謎の情報屋が登場し、コインが物語の鍵であることを教える。獄門圭介たちは、井伊直子の助言を得ながらクアッドとの残党との対決に備える。

　直子はクアッドに潜入していた。獄門は直子とラインを交換し、情報を送ってもらった。

　**下仁田ネギ（ネギマン）**

- 超能力: 驚異的な速さで成長するネギを操り、戦闘や移動に利用する能力を持つ。

- 武器: 特製のネギ剣やネギ弓を使用し、敵に立ち向かう。

- 出身地: 下仁田市

**水戸納豆（ノウトマン）**

- 超能力: 知識の吸収と共有を可能にし、瞬時に様々な分野の専門知識を得ることができる。

- 武器: ノウトビーム - 知識をエネルギーとして放射し、敵を無力化する光線。

- 出身地: 水戸市

「ネギマンの武器は手榴弾だった」

「風邪を引くと能力を発揮できないようよ。このコインには古代の秘密が隠されている。クアッドはそれを手に入れようとしているようだ。気をつけてね」

　稀有は牛丼を一気に平らげて言った。

「私たちもクアッドを阻止しないと。コインの謎を解く鍵になるはずだ」

　獄門圭介、稀有、土合、そして井伊直子と共にクアッドとの激しい戦いに挑む。コインの謎が解ける瞬間、物語は予測不可能な展開を迎える。