第1話 新たなる世界

目を開けるとそこには、鮮やかな草原が広がっていた。

後ろから視線を感じ振り向くと、そこには2匹の大きなうさぎが目を輝かせていた。

ただ普通のうさぎよりも少し大きく、小さな角のようなものが1匹に、もう1匹にはすこし大きめの角が額の少し横あたりに生えている。

そしてこの2匹が俺の親だということがウサギの勘で、なんとなく理解できた。

つまり...俺はうさぎに転生したのか?

よく考えれば視線が低い気がするし、声が出ない。

いやいやっ、転生もののラノベじゃあるまいし流石に冗談だろ?

と最初は思っていだが、それから数日経っても俺の姿が変わることはなかった。

それから俺は第2の人生、いや、うさぎ生を始めることにした。


この世界にしばらく居てわかったことは、ここは地球に似たような生物や植物が

存在して、環境も俺が住んでいた日本と、とても良く似ていることがわかった。

違うところは、動物のサイズがバグってるやつがいたり、地球にはいない空想上の生き物、それこそドラゴンなどがこの世界にいることがわかった。

俺はまだドラゴンは見たことがないが、俺のうさぎの親が教えてくれた。

そして数日経ったある日、俺はいつものように昼寝をしていたら奥の方からきれいな衣装を着た、人間が数人こちらに向かってきた。


人間1『あそこにいる魔獣はどうだ?』


人間2『あぁ、あいつならそれほど強くないから簡単に殺せる』


人間3『俺が先にあいつを仕留めてやるぜ!』


遠くで人間たちが話しているのが聞こえたが、距離が遠すぎて何を言っているのかがいまいち聞き取れない。

俺は嫌な予感がした。

人間達はおもむろに杖を構えると杖の先端から光を発した。

その瞬間に俺の近くにいた母親がふっとばされた。

何が起こったんだ?今あの人間は光の玉を飛ばしてきた。

あれに当たると攻撃を喰らうのか?

俺が唖然としてると、父親が俺の前に立ちはだかった。

また人間たちが杖を使って光の玉を飛ばしてきた。

次の瞬間父親が俺を脚を使って蹴飛ばした。

おれは2Mほど吹っ飛んだその時、父親に攻撃が当たった。

そして俺の本能が父親が逃げろと言っている。

俺は戸惑いつつもここで死んでは意味がないと思って、全力で平原の奥にある雑木林まで走り出した。

人間たちは今度は俺に向かって玉を飛ばしてくる。


「痛ッてぇ!」


俺の左耳を玉がカスッた。

耳に切れ目が入りそこから血が垂れてきた。

それでも、俺は走り続けてなんとか林の中に潜り込む事ができた。

それから数日俺はあの人間にビビり続けて雑木林の中に引きこもっていた。

でもそろそろ限界がきた。

さすがにそろそろ何か食べないと餓死しちまう。

俺は林の中から出て食べ物を探した。

でも平原には何もなく俺は意識が朦朧としてきた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

転生うさぎの異世界放浪記 @usagi_shoei123

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ