第2話 お菓子

 甘い匂いが充満している店内は薄暗い。

 外から差し込む日光だけで、電気はついていないみたい。


 古そうな木の棚はぴかぴかと光っていて、きれいに掃除されている感じ。

 

 そんな棚にきちんとならんだお菓子に僕は目が釘付けになった。

 

 だって、どのお菓子もとっても小さいから! 

 

 小さなクッキー、小さなマドレーヌ、小さなドーナツ。

 ひとつずつが透明の袋に入っている。 


 そんななか、ひとつだけ、茶色い小さな紙袋があった。

 よく見ると、「サービスひん」と書いてある。


 なに、それ。気になる!


 袋の上があいていたので、僕はそっと手に取り、中をのぞいてみた。

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