雨の中のツリーハウス

一方八郎たちは…


「矢助!これも食べない?」

矢助「握り飯?」

「うん!」


出かける時に久賀から貰った握り飯を差し出す。


矢助「おー!美味しそうじゃん!食べよ食べよ!」

吉治「じゃあ、あっち片付けてくるね。」


先ほど俺たちが居た部屋を吉治が片付けに行った。


為景「いやー久しぶりに料理とかしたなー」

「えっ、料理やるの?」

為景「やるよ。」

「そうなんだ…」

為景「何だよ、その顔?」

「意外と料理上手そうだよね。為景って。」

為景「意外は余計な。」


為景とくだらない話をしながら料理を並べる。


焼き味噌って戦国時代の即席味噌汁みたいな感じなんだな。戦に持って行ったりするし、他にもこんな感じの保存食みたいなのあったよな?確か。


矢助「用意が早いね〜。」


矢助がふらっと何処からか出てくる。


吉治「何処行ってたの?」

矢助「雨降ってるから他の部屋を閉め切ってきた。吹き込んできたりしたらめんどくさいからね。」

吉治「そうだよね、掃除も大変だし。」

矢助「早く食べよ!あったかいうちにさ。」

「だね。」


((いただきまーす))


矢助「やっぱ味噌汁は染みるなぁ。」

吉治「運動した後だと尚更ね。」

「運動?」

為景「雨の中走ったからな。」

「確かに言えてる。」

矢助「もっと走ればもっと染みるかもよ。」

「いや…もう走りたくはないかな?」

為景・吉治「あははっ!」


こんな感じで俺たちは楽しく食事をしている。


・・・


庄次郎「さっむ!!」


足跡を追ってきたのはいいけど…ずぶ濡れで寒いし死にそう。

とりあえず、洞窟の中で焚き火でもするか…


庄次郎「ん?」


庄次郎が洞窟を探し歩いているとツリーハウスの様なものが見えた。


庄次郎「あそこに八郎様たちが?」


かもしれない…近くに洞窟もあるからあそこで休もう。八郎様たちもあの家から出て来れば分かるし。

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