いざ、聚楽第へ①
「うーん。とりあえずこれでいいか。」
父上と話した後も俺は準備を続けていた。
まぁ、準備と言っても大したものじゃない。
あとはみんなを待つだけ…
聚楽第か…どんな感じかな?煌びやかな感じなのかな?
見るのが楽しみー!!
俺は一人部屋で寝転がって色々と考えていると部屋の外からあまり聞き馴染みのない声が聞こえてきた。
久賀「八郎様!皆がついたそうですぞ!」
襖が勢いよく開く。しばらく寝転がる俺を見ると申し訳なさそうにしていた。
久賀「あ…もしかして寝てました?すみません…」
「いや、大丈夫だよ。」
この人の家紋…見覚えのあるな。
あ…もしかして…
「平塚久賀…」
久賀「え?」
「久賀だよね?」
久賀「は、はい…そうですが…」
やっぱり!平塚為広の弟、平塚久賀だ!
おお〜なんかいいな〜、知ってる歴史人物に会えると。
あ、そうだ!兄弟繋がりで他の人の兄弟や姉妹に会えないかな〜!!父上のお兄ちゃんの石田正澄とか…あとは…
久賀「あの…」
「あ…」
ヤバっつい一人の世界に入ってた。
「ごめん、なんでもないよ!」
久賀の頭の上に?がみえた。なのでとりあえず謝っておく。
いきなり変なこと言ったらそりゃ驚くよな…毎度申し訳ない。
久賀「あの!みなさんもういらっしゃってますよ!」
「あ!そうだった!行かなきゃ!」
普通はみんなに呼ばれるんじゃなくて、俺が玄関にいるべきだよな。
急いで立ち上がり久賀の横を抜けて行こうとする。
「そうだ!」
久賀「どうかなさいましたか?」
「伝えにきてくれてありがとね!」
久賀「いえいえ。」
「遅れた!ごめん。」
為景「お前の家なのになんで1番遅いんだよ?」
為景がやれやれと言った様子で立っていて、横には吉治がいた。
吉治「まあまあ、準備してたんだから。」
為景「本当か?」
為景かジトーッとした顔で覗き込んでくる。
「本当だよ!本当!」
為景「ふーん。」
より一層怪しんでいる横目でこちらを見てくる。
「うっ…」
為景「冗談だよ!別にいいって。」
良かった、冗談らしい。為景の怪しんでる目は演技には見えないから怖いんだよ。
今回は準備してたと言うか寝転んでたから尚更冗談に見えなかった…
「ごめんね、二人とも。」
俺が改めて謝ると二人とも気にもしない様子で大丈夫だと言ってくれた。
吉治「みんな揃ったから行こうか?」
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