二人との出会い
吉治「ねぇちょっと待って!」
「はい?」
いきなり誰かに話しかけられた。
吉治「いきなり話しかけでごめんね。僕は大谷吉治。」
あ!刑部殿の息子の!
「初めまして!石田八郎です!」
少し年上くらいか?見た感じは庄次郎と同じくらい。
吉治「この前屋敷に来てたでしょ?見かけたんだ。」
「そうなんだ?気づかなかった」
吉治「用事があったっぽいから話しかけたらあれかなって」
「話しかけてくれて良かったのに!今日は何をしてるの?」
吉治「これから鍛冶屋に行くんだ。」
「鍛冶屋?」
鍛冶屋に何しに行くんだ?やる事でもあるのか?
吉治「うん、国友から有名な鍛冶屋さんが来てるんだってさそれを見に行くんだ。」
「は、はぁ…」
そんなアポなしで行っていいのか?わかんないけど
吉治「もし良かったら一緒に行こうよ!」
「え?いいの?」
吉治「もちろん!」
お!やったー!丁度いいやっぱ勝つためには武器の改良も必要だと思ってたんだ!この目で見てみよう戦国時代の鍛冶屋の技術を。
二人で歩くと鍛冶屋に着いた。入り口の前で誰かを待っているようなそぶりをしている少年がいた。
為景「おっ吉治!!」
吉治「ごめん、遅くなった。」
為景?誰だろ。分かんないな。
「あの、初めまして!」
為景「あぁ八郎だろ?治部殿の所の。俺は平塚為景。よろしく」
ああ、為広殿の息子か。
為景「千歯こきって言う農具を作ったんだろ?父上から聞いた。凄いなお前。」
「そんな事ないよ。」
吉治「いや、凄いって!年もあんまり変わらないのに。」
「あ、ありがとう。」
二人も知ってるんだ。噂って広まるなー
為景「立ち話が長くなったな、ほら入ろうぜ。」
為景に続いて吉治と入っていく。
吉治「こんにちは。お邪魔します。」
鍛冶屋「お!吉治くんじゃないか、為景くんもあと…」
「八郎…石田八郎です。初めまして。」
鍛冶屋「治部殿の!はぁ〜これはこれはゆっくりして行ってくれ。」
「ありがとうございます!」
為景「今日は火縄銃を見せてくれるんでしょ?」
ワクワクした様子で為景が鍛冶屋に話しかける。
鍛冶屋「そこに用意してあるぞたんとみていけ。」
((ありがとうございます!!))
3人でお礼を言うと為景と吉治は各自手にとり見始めた。
吉治「ほら、八郎も見なよ。」
吉治が火縄銃を手渡してきた。
「うん」
火縄銃。瞬発式(引鉄を引くとバネ仕掛けで点火するもの)で小口径。狙撃には適すが点火したままの機動や密集隊形での射撃には危険が伴い不向き。
対してヨーロッパ式の火縄銃は緩発式(引鉄を引き絞ることで点火する)で一斉射撃や点火したままの機動に適していた。
ヨーロッパ式の火縄銃を開発出来れば戦にはめっぽう有利になる、が、開発出来ればの話だ。どうなんだ?戦国時代の鍛冶屋の技術があれば作れるのか?
うーん。難しいな。
為景「何怖い顔してるんだ?」
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