何で知ってるの!?

「ただいまーっ」

左近「おかえりなさいませ、八郎様。さあ、朝食に向かいましょう。」

「うん。」

郷舎「では、わしはこれで失礼いたしますな。」

「郷舎。ありがとうね!素振り頑張って。」

郷舎「ハッハッハッ!ありがとうございまする。」


郷舎は笑いながらスタスタと去っていった。


八郎と左近もまた部屋へと向かう。


「あっ。」


部屋の前に母上が立っていたのだ。


何してるんだろう?


「母上?」

うた「あら、八郎。今日は一番乗りなのね。」


俺の背丈に合わせて母上は屈んでいる。


「他のみんなはまだなんですね。」

うた「えぇ、でももう少しで来ると思うわ。部屋で父上がお待ちよ。」

「はい、部屋で待ってますね。」


失礼しますと言って襖を開けいつものように入っていく。


三成「おはよう八郎」

「おはよう御座います!」


元気で返事を返したはずが父上はしばらく俺の顔を見て黙っていた。


ん?何だ?何が変な事したか?


「父上?」


試しに話しかけてみる。


三成「お主…最近庭で新しい農具を作っているらしいな。」


え!?何で知ってんの!?!?俺言ってないぞ??


「えっと…何故知ってるんですか?」


恐る恐る聞いてみる。


三成「庄次郎から聞いた。お主が脱穀の道具を思いついたから製作していると。」


そういえば…庄次郎に口止めするの忘れてた…だからか…これ、いやいや!違いますよ!なんて言えないじゃないか…


三成「褒めておったぞ、流石八郎様だ。とな」


まぁ…それは嬉しいんだけどさぁ…


「そ、そうですか…」


三成「私にも見てみたいな。興味がある。」

「え、はい。もちろん…」


これは断れない。


三成「楽しみにしておくぞ。」

「あはは…」


そんな会話をしていると三兄弟が入ってきた。

((おはようございます!父上!))


三成「おはよう、みんな。さあ、食べようか。」


母上も席につきみんなで食べ始める。


重家「ご馳走様でしたー!!」

重成「ご馳走様でした。」

佐吉「ごちそうさまでした!」


みんなが食べ終わったところで父上が話し始めた。


三成「今日は客人がくる。みな会うことがあったら挨拶を頼むぞ。」


((はーい!))


客人?誰だろう、刑部殿かな?


父上の話が終わると各自自分がやる事をするため部屋へ向かう。

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