朝の散歩

左近「おはよう御座います。八郎様。」

「うん…おはよう…」


あぁ、もう朝か…まだ寝てたい…でも起きなきゃ…


「ふぅ〜」


俺はグーと伸びをした。


「左近、今日は何もない日だよね?」

左近「えぇ、今日は何も。殿も今日は屋敷内でお仕事をされると。」

「そうか、ありがと。そろそろ朝食の時間?」

左近「そうですな、少しお早いですが。」

「なら、散歩でもしようかな。」

左近「おぉよいですな。では、郷舎殿と共に行かれて下さい。」

「郷舎と?」

佐吉「はい、郷舎も朝早くから起きて散歩をしているので一緒に行くのがよろしいかと。」

「うん、分かった!じゃあ行って来るね。」

左近「いってらっしゃいませ。」


左近と別れ郷舎がいつも素振りの練習をしている庭へ向かう。


この屋敷の道もだいぶ覚えてきたぞ、まぁ全部じゃないけど。


「郷舎!」

郷舎「むむっ!八郎様ではないか!おはよう御座います!今日はお早いですな!」


朝から元気だな…


「おはよう郷舎。そうなんだ、今日はちょっと早く目覚めたんだ。だから散歩に行こうと思って!左近に郷舎と行ってこいって言われたから呼びにきたんだ。」

郷舎「なるほど、散歩ですか。」

「うん、素振りやってる中ごめんね。」


俺は急なことだから邪魔してしまったのかと思い郷舎に少し頭を下げた。


郷舎「いえ!そんな事はございませんぞ!郷舎と共に散歩にいきましょうぞ!!」

「ありがとうね郷舎」

郷舎「いえいえ、いくら左近に言われたと言っても誘ってくださったのは嬉しいですぞ!ハッハッハッハッハッ!」

「あ、あはは…」


郷舎って声デカくていきなり話しかけられるとビックリするけどいい人だよな。本当にこんなに元気だと俺も元気になる。


「それじゃ!行こっか!」

郷舎「そうですな!」


俺は郷舎と並び歩き出す。

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