庄次郎とお出掛け②
庄次郎「つきましたよ!ここです!」
庄次郎が指す方向にあったのは…
「茶屋?」
庄次郎「そうなんです!ここの団子は絶品なんですよ!いつかご紹介したいと思ってたんです。ささ、入りましょ」
庄次郎に促され茶話に足を踏み入れる。
へ〜、結構小さいお店なんだな。
庄次郎「おばちゃん!こんにちは!」
茶屋「おや、庄次郎ちゃんじゃないか。今日はお連れさんもいるのかい?」
庄次郎「うん、我殿のご子息!石田八郎様です!」
「こんにちは。」
茶屋「あら!これはこれは足をお運びくださりありがとうございます。」
茶屋のおばさんは俺に向かって深々と頭を下げてきた。その顔はとても嬉しそうだった。
茶屋「三成様には大変お世話になりましたから。」
「そうなのですか?」
茶屋「えぇ、私は昔佐和山の城下町にて茶屋を営んでいたのです。私はいろんな城下町で茶屋を営みましたが、佐和山は大変居心地がよかったのです。」
「他の城下町とは何か違いがあったのですか?」
茶屋「そりゃもう!三成様は何か訴えがあったら自分に直接意見できるようにしたり、わたしら商人に、わざわざ仮名文字で書いてくださったり、とても良くしてもらいました。」
「そうだったんですね。」
凄いな、父上は。戦国時代に来てまだ全然経ってないけど、石田三成と言う人物に対して印象がだいぶ変わった。この時代では自分の父と言う事もあるのかも知れないが、なんか…すごく大好きになった。
庄次郎「八郎様ー?どうかされましたか?」
「いや、何でもない!」
自分で意識したわけではないが、こんなことを考えていたらつい笑顔になってしまった。
庄次郎「おばちゃん!いつものお団子二つお願い!」
茶屋「はいよ、座って待っててね。」
俺は庄次郎と一緒に席につき団子が来るのを待っていた。
庄次郎「さっきからニコニコしてどうしたんですか?」
「さっき茶屋のおばさんが父上の事褒めてたから。」
庄次郎「殿はお優しいかたですから。褒められるのも当然です!」
庄次郎が誇らしげに胸を叩く。
「庄次郎も父上の事好き?」
庄次郎「好きです!いや、大好きです!」
「だよね!」
庄次郎「これからもずーーーっと殿にお仕えします!!」
「庄次郎…」
なんか、自分が誉められるんじゃないかって思うくらい嬉しい。
庄次郎「もちろん八郎様も好きです!」
「え?私も?」
庄次郎「当たり前じゃないですか、こんなわがままも聞いてくれますし。」
「わがままって言う程でもないけど。」
「そんなことないですよ!」
庄次郎と話しなているとあっという間に団子が来た。
茶屋「お待たせ、お団子二つだよ」
何も乗ってないんだな。
庄次郎「ありがとうございます。」
庄次郎「この何も乗ってないのがいいんですよ。食べてみて下さい。」
「うん、いただきます。」
この団子…めっちゃ美味しい!!化学添加物が入ってない素朴なお米の味だ。
うま〜。
庄次郎「どうです?」
「凄く美味しい!」
「ここの団子は天下一ですから!」
「確かに、そうかもね。」
やば、無限に食える。
庄次郎とティータイムを楽しんでいると、ボロ着をきた男が入ってきた
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます