頼まれごと
あぁ、やっぱりそうか…
俺の父親は…
「おはよう御座います!父上!」
とりあえず笑顔で挨拶しとこ…
重家「八郎!ほら!となり!」
「はい!」
ひとまず座り、朝餉を食べる
多分、俺の兄弟だよな?
重家「なあなあ、八郎!今日は一緒に遊びに行こう!」
「あ、はい。もちろん」
重家「じゃあ、早く食べないと!!」
俺の兄?は返事をもらうと飯を急いで食べ始め、口いっぱいに頬張っていた。
三成「重家、焦らずゆっくり食べろ」
重家…石田三成の嫡男だったよな…という事は俺は次男か?
重家「わかってますよ!父上!」
口に物を入れすぎているせいで聞き取りづらいが、なんか…愉快な人たちだな…イメージと違う。戦国時代ってこんな感じなのか?
そんなことを考えているとまた襖が開き誰かが入ってきた。
うた「遅れてすみません。旦那様」
おそらく石田三成の奥さんだろう子供を連れて入ってきた。
重成「父上!おはようございます。」
生徒会長のようなお手本の挨拶をしてまた兄弟らしき人が入ってきた。そしてこちらを見て
重成「おはよう。八郎。」
こちらに向かい挨拶をしてきた。
見たからに転生した今の年齢より年上だ、また兄か、じゃあ俺は三男か
八郎「おはようございます、兄上」
軽く会釈をする。すると横から佐吉も挨拶しなさいと、母上に言われて今度は弟らしき男の子がきた。
佐吉「あにうえ〜おはようございます!」
俺の弟…めっちゃ可愛いじゃん!
八郎「おはよう」
ん?まてよ重家に重成に佐吉でしょ?史実では正室の子はこの3人だけだったよな?じゃあ、俺はなんなんだ?
八郎って名前だったよな…八郎…
一般的に石田三成の側室はいないと言われているが、いくつか側室に関する資料が残ってて、八郎っていたな、そういえば。
そんな事を考えながら食べていると。
三成「私はこれから仕事があるから、先に失礼。お前たちはゆっくり食べなさい」
((はーい!))
兄弟四人で仲良く返事をする。しばらくして食べ終わると。
重家「なあ!重成も、一緒に遊ぼ!」
1番上の兄上が2番目の兄上に話しかけていた
重成「うん、遊びたい!」
佐吉「ぼくもあそびたい!」
仲良いんだなぁ…俺、ちゃんと混ざれるかな?
うた「みんな、今日は何して遊ぶの?」
重家「そうだなぁ〜、やっぱ最近やってないから花合わせやろうよ!」
重家の兄上がみんなに同意を求めてきた。
重成「いいね!やろう!」
八郎「いいですね!」
同意しとこ、
数刻後…
みんなで花合わせをしているのだが、かなり盛り上がっている。
重家「よし!これは俺の勝ちだな!!」
重成「兄上、やりますね。」
佐吉「あにうえたちすごーい!」
こんなふうに楽しんでいると、母上が部屋に入ってきた
佐吉「あ!ははうえだ!」
うた「楽しんでるとこごめんね。八郎、頼み事があるのだけどお願いできるかしら?」
あ、俺に用か…なんだろ…すっかり忘れてたけど俺、転生しちゃったんだよなあ。
八郎「頼み事ってなんですか?母上」
うた「三成様にこれをもって行ってあげたいのだけれど、今手が離せなくて。」
そう言うと小さな何かを包んだ巾着を差し出してきた。
八郎「分かりました!八郎にお任せください!」
うた「じゃあ、お願いね」
母上は軽く頭を撫でるとスタスタと歩いて行った。
よし、頼まれごとをこなすか。
そう思った矢先、ある事に気づく。
あれ?父上の所までどうやっていくんだ?
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