夕方。駅前の人混みの中で、男は女と手を繋いでいる。遠くからはサイレン音が鳴り響いている。女の体が震えるてすぐ、男は手を握る力を強めた。

「大丈夫だ」

「痛い」

「……悪い」

「うん」

 燃えるような空の下。二人はほんの少しだけ早足で駅内へと向かう。


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る