第6話

ワー視点


 いやぁー、本当に楽しかった。全然気付いてなかったよ。私だって


 つか、リアクションが本当にカズくんみたいだな。


 話し方とか、驚き方とか、女の子に慣れてない所とか。


 

 彼氏からメッセージ


 「どうだった?バレたか?」


「全然バレてないよ!!超面白かったよ」


「そうなの??俺も今度やろうかな」


「良いね」


そして、二人は計画を立てる。それはギルドを立てることだった。


 もうとっくに騙すことを当たり前のようにしている彼女に騙してはいけないと思う気持ちはなかった。



 対して、彼氏はこういうドッキリならどんどんやって、お互い楽しいからとイキイキして居た。





 いつか、カズくんにも同じようなドッキリしたいなぁ。


 そうだ、これをすれば浮気調査みたいに出来るじゃん

 


 まぁ、カズくんがしてる訳ないけど、かっこよく断るところとか見れるかも知れないし、楽しみだなぁ!!


 というかとりあえず、カズくんは買ってよ!!!じゃないと何も出来ないじゃない!!



________

 「おはよう!!カズくん」


「・・・おはよう」


「今日も元気ないね??どうしたの?」


「いや、昨日と同じ理由、そっちこそどうだった?」


「・・・昨日ね、VRでね。例の初心者くんと遊んで来たんだよ」


「・・・そうなんだ」


嘘確定だ。


 あーあー、どんどん闇が見えてくる。


 

「あの、カズさん」

 急に後ろから声がかけられたら。


「どうしたの委員長さん」


「あの、ここ教えて欲しいんだけどいいかな?」


「いいよ」



  

 「ツンツン」


「どうしたの?」

彼女(浮気)が背中をツンツンしてくる。


 「寂しい」

そりゃ今は会えないからなぁ、あいつ(浮気相手)と


「ご、ごめんさない。その彼女との時間をとってしまって」


 「大丈夫だよ。それよりテスト近いから頑張ろうか。ほら花もやろうよ勉強」


「えぇー、私はどうせ100点だし」


嫌味だ。


 「そうだろうけど、復習ね」


「むー、私は全部わかるのに」


彼女(浮気)は頭はいいが教えるのはめちゃくちゃ下手くそである。




 「ありがとう!!カズさん」




 「ねぇ、カズくん」


「何??」


「さっき元気そうだった」


「そ、そうかな??」


「うん」


「やっぱりなんか悩みあるの?」


「・・・ないよ」


「むー!!」


彼女(浮気)は怒った顔をするが、俺の方が怒りたい。

 

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