第3話

「あ、初心者くん」


げっ、


 「ねぇ、聞いてよ。」


「何かな??」


「私さっきね、彼氏と話したら冷たくてさ」


あー、タイミングジャストみぃと


 でも、俺のこと彼氏って、



 罪悪感が込み上げて来たが、


 「そうなんだ」


「それでね、代わりに初心者くんに自慢話をしようと思います!!」


 「うん、そういえば、彼氏って前に会った人?」


「違う、違う!!それはこっちの彼氏、今はリアル彼氏の話」


今の一瞬で本当に本当に確信になってしまった。




ーーーー


 「でねぇ、その彼氏がね」


なんで、俺が彼女?の彼氏との思い出話を聞かないといけないのだろうか。


 何かの拷問かな。


 「うん、なるほどね。それでその彼氏さんは」


だが、残念ながら、あっちのように聞きながすことは出来ない。


 しっかりと情報を集めるために






 「じゃあね、彼氏きたから」


「うん、じゃあね」



はぁ、ため息が出る。(アバターだから出ないけど)



でも、せっかく来たんだし、俺もゲームしよう。とりあえず無料ゲーム。


_________

今は無料のバトルロワイヤルゲームをやっている。


 アバターとか武器とか様々な装備が有料だが、とりあえず普通にプレイが出来る。


 ゲッ、スコア上位に彼女と浮気相手がのってる。



 このゲームもやって居たのか。その話は聞いてなかったぞ。



 隠されるレベルなのか



 「あ、いたいた初心者くん」


しかも、ご本人登場


 「また会いましたね、フラさん(彼女)」


「初心者くんが、このゲームに入ったとフレンドから連絡来たからね。初めてだろうし、一緒に教えてあげるよ」


「ありがとうございます」


「よろしく、俺はユウだ。」


「よろしくお願いします」


何が悲しくて、浮気相手と挨拶かわさないといけないんだよ。


 「私達、ランキング上位だから、すぐに上手くなるよ!!」


「お願いします!!」






ーーーーーーー


 「初心者くん、上手いね」


「ありがとうございます」


「もしかして、リアル経験あるとか?」


「ないですけど、ずっとやりたくてイメトレとかはしてました」


「そうなんだ!!イメトレ効果凄いね!!」

 見た目と声が違うけど、話し方が近くなって来て、彼女の話し方になって来ている。


 



 「はぁ、」


「どうしたんですか?」


「私の彼氏もすれば良いのになって」


「・・・彼氏ってリアルの人ですよね」


「そうだよ。私ずっと誘ってるのにやってくれなくて、いつもやりたいんだけど、って言って全然買ってくれないの」


「そ、そうなんですか?」


「酷いでしょ!!私はずっと待ってるのに」


いや、その相手が俺じゃないとしても、あったばかりのルーキーに二股中の彼氏をする方がどうなの??


 「そうですね。酷いと思います」


「うんうん、だよね」









 「はぁー、楽しかった」


「はい、俺も楽しかったです」


「良かったなら、また遊ぼうよ」


「・・・ぜひ!!」


「俺もこれからよろしくな」


「はい、お願いします!!」


そして、二人と離れた。


 はぁ、なぜか気に入られてしまった。



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