58.綾目不在

そして桜さんと約束した日になった。


「あ!夏希さん!」


「こんにちは~」


私を見つけた桜さんがこちらに駆け寄ってくる。

ちなみに今日は無料で利用できるバスケットコートがある公園に来ている。


「今回はいきなり誘っちゃってすみません……」


私が桜さんにそう言って頭を下げる。

早くリベンジしたかったからいきなり勝負に誘っちゃったけど迷惑じゃなかったかな?


「全然大丈夫ですよ!それに私も夏希さんと勝負するの楽しみでしたし」


「そうなんですか?」


「はい!正直私が通ってる学校の人達より夏希さんの方が運動出来てましたし」


そう言ってくれる桜さん。


その言葉は本当にそう思ってるから出てきた言葉なんだろうけどでも結局前は負けちゃったからなぁ~。

それに前勝負した時は綾目にいろいろ教えてから私と勝負してたからこっちの方が有利だったのに……。


あと綾目は今日来ていない。


一応二人の仲を進めるために綾目を誘うことも考えたが今日は桜さんのことをゲームのヒロインとして見ずに倒すべき相手として見たかったので誘わないことにした。

あと今日は私と桜さんが勝負するだけの予定だから綾目が来ても楽しくないだろうし。



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