11.主人公とヒロイン

side.綾目


~二人が夏希の教室に行く数分前~


休み時間になりルンルン気分で私がなっちゃんのところに行こうとした時の事。

私は後ろから声をかけられて足を止めた。

その声をかけてきた人物こそがこの名取芽衣だった。


「あの~すみません」


そんな風に声をかけられそのときの私はちょっとめんどくさいなと思いつつ私は返事をし後ろを向いた。


「はい?なんでしょう?」


一応そのときは初対面の相手だったので丁寧にそう返事をした。


「間違えてたら申し訳ないんですがあの新入生代表挨拶をしてた黒川夏希さんのお友達ですよね?」


そんなことをこの人は聞いてきた。


友達というより親友ですけどね!あとそのうち結婚までするから親友というくくりにすら入りきらない関係になる予定だけど。


内心そんなことを考えていたがそんなことを言えるわけがないので私は返事をしつつ疑問に思ったことを問いかけた。


「はいそうですが、っていうかどこでそれを?」


私、この人とは初対面のはずだけど。


「入学式の日ですよ。クラス分けを見ていたらあなたたちが目に入ってきたので」


入学式の日?私たちそんな誰かの目に入るような行動したっけ?


……いや私先生に直談判しようとしてなっちゃんに止められたんだった。

そりゃ覚えてるか。


「それで、その、お願いがあるんですが……」


すこし照れながら私に何かを話そうとする。


……急に嫌な予感がしてきたんですが。


そして次の瞬間この人は決心したのか私に思い切ってお願いをする。


「私に夏希さんを紹介してくれませんか!」


そんなことを言ってきた。


その言葉を聞いた瞬間私はこの人を敵だと認識し、そして瞬時に返事をした。


「いやです!!!!」と。




────────────────────────

作者の一言

嫌なことを嫌だと言えるのはいい事だと、私はそう考えます。


少しでも面白いと思って感じたらぜひフォローと☆☆☆を付けてください!


作者のモチベーションになります!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る