6.新入生代表

「皆さん、こんにちは。黒川夏希と申します。まず初めに、この素晴らしい学校に新しく仲間入りしたこと、そして皆さんと一緒に学べることに感謝の気持ちで胸がいっぱいです。新しい環境でのスタートは────」


私は校長みたいにテンプレのような挨拶をする。


いやまぁ、私が選ばれるのは正直当然ではあった。


前世の知識のおかげで今の状態でもそれなりの大学に入れる自信はあるし、転生系でよくある実力隠しみたいにもせずにどんなことにも全力で取り組んできたから中学のテストでは常にトップ。


あまり問題行動もせずに過ごしてたから先生からの評価も高くそのおかげで成績もよかった。


……こうやって振り返ってみると私相当優等生だな!?

なんかどこかのラノベか漫画で出てきそうなスペックしてるぞこれ!?


それに加えて友達付き合いもよくて友達も多かったと思う。 

綾目ほど仲良くなった子はいなかったけど。

それでも完璧な中学校生活!というくらいには充実してた…はず。


……でもこれでもあんまりモテないんだよな~。

いやまあ今は恋人作る気ないからいいんだけどさ。

でも一回ぐらい告白されてみたかったな……。


って違う違う!

こんなこと考えようとしたんじゃない!


え~と、そう!私が新入生代表になった話!


私が選ばれるのは予想できたことではあったけど私は新入生代表になることはないと確信していた。

なぜならここの新入生代表は本来私じゃなくて別の人────がなっていたはずだったからだ。


……まぁ今回はなぜか私が代表になっちゃたけど。


高校初日にして、ちょっと幸先が悪い気がしてきたけどまぁ最終的に主人公とヒロインが付き合えば問題ない……はずだから気にせずに頑張っていこう!


そう決意した夏希だった。





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ちなみに中学校時代主人公はモテてました。

……綾目ちゃんが邪魔をしてただけで。


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