5.入学式

「え~、まず初めに、私たちの学園に新たな一歩を踏み出す新入生の皆さんに、心から歓迎の言葉を申し上げます。新しい環境でのスタートは────」


入学式早々によくあるテンプレみたいな校長の挨拶が始まった。


全人類が共通で思ってる(自分調べ)「ここの挨拶いらなくね?」と「校長の話はやく終われ」という思いは自分の胸の中に押し込みだるいな~と思いながらも真面目に聞くふりをする。


校長の話を右から左に聞き流し内容に関しては一切記憶しない。

それでも一応真面目に聞くふりをする私はそれなりに優等生だと思っている。


実際ほとんどの人が眠そうにしてたりしてるので、周りと違い腰を曲げずに真面目そうに話を聞く私は普通に優等生の部類に入るだろう。


しかし疑問に思ったことはないだろうか?

そう!私がなぜこんなにも真面目そうに優等生ぶっているのかということだ。


いつもだったらこんなことせずに周りと同じように適当に式を受けようとしていたのだがあるがあるからこんなにも真面目そうに受けているのだ。


百合ゲーに関係する話だと思った人もいるかもしれないがそれは違う。

っていうかホントに想定外だったんだよね。こんなことなると思ってなかったし。


……はぁ。これ誰に説明してるんだろ。


そんな風にいろいろ考えているとそのある1つの理由の時間がやってきて司会が喋りだす。


「では次に、新入生代表としてさん。お願いします」


そう私、黒川夏希はなぜかに選ばれてしまったのだった。




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