第3話

寮長のお陰で、風呂と調理台を少しの時間俺専用にしてくれている。

 そして、朝ご飯を料理している俺に対して、こちらを見て机に座って人が4人。


 いや、上げないぞ。これは俺と寮長の分だぞ。


 「はやく私達にも作りなさいよ。」


「お腹すいたー」


「作ってよー」


「・・・」


俺は無視して、作る。一部は弁当にしまい、残りは寮長用にラップを包んで冷蔵庫に入れる。


 「ちょっとー!私達の分は??」


「お腹すいたよー!」


「鬼畜ー!」


「・・・ケチ」


無視して寮長の部屋に行く。

 ノックすると返事が扉を開けてくれた。


 「おはようございます寮長」


「あ、おはよう。」


「朝ご飯です。」


「ありがとうね。」


「昼ごはんも冷蔵庫に入れといたのでレンジでチンをお願いします。」


「分かった。いつもありがとうね。」


「じゃあ行って来ますね。」


 「はい、行ってらしゃい。」


そう言って玄関に向かうと階段から同級生の島岡達

が降りてきた。

 俺を一番嫌っている奴だ。


 「チッ朝から最悪だよ。」

俺のセリフだよ。


 この寮には、俺と島岡あと一人男性がいるのだが、男性二人からは特に嫌われている。


 昔はみんなで学校に向かっていたが、今は一人で学校に向かう。

自由なペース学校に行けるのは案外気分が楽で良い。


ーーーーーー

 学校で俺は仲の良いグループがあり、それ以外から俺は嫌われている。主に寮の奴らの所為で。


 クラスに入ると一瞬だけ俺を見てうわぁて顔するんだよな。


 でも

 「おはよう!真中」


「はよ!真中」


二人の友達が俺を見つけるとすぐ挨拶をしてくれる。

これが俺たち3人組。この二人が居るから学校は普通に楽しい


 そして、俺が来たことで悪くなったクラスの空気を壊すよう、我が寮の二人が入って来た。


 前ノ宮と同見だ。


 二人はクラス中に挨拶する。俺の変な噂をばら撒いた張本人二人だ。


 友達二人が嫌そうな顔をする。二人は俺の事情を知ってくれている。そう言う顔をするとクラスから更に嫌われることは分かっているのに良い奴だ。


 そして同見がいつも通り俺に文句を言いに来た。

 「朝、なんで起こしてくれなかったのですか?真中さん」

 

 


 

 

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