第4話
「でかすぎない?」
そう思ったのは仕方ないだろう。なぜなら自分たちが召喚されたお城と比べても見劣りしない大きさだったのだから
馬車を降りると他のクラスメイトも教会を見上げて感嘆の声を上げていた
「ようこそいらっしゃいました勇者様方」
みんな教会に目を取られてこのおじいさんに気づいてなかったみたいだ。かくいう僕も気づかなかったけどね。そんな僕たちの反応を見て面白かったのかニコニコしている。
「私の名前はアルミドと申します。鑑定神トーシェト様を信仰するトーシェト教の枢機卿の一人でこの教会の責任者をしております。本来であれば私自身が案内をさせていただきたかったのですが何分多忙な身で申し訳ございませんが今日は挨拶だけさせていただきます。勇者様方に幸せがありますように。では失礼させていただきます」
枢機卿といえば教会内で2番目の役職じゃないか。すごい人だなと感心していると
「あの方はもともと教皇だったお方だ。昔ある神託を受けて枢機卿になりこの教会の責任者となったといわれている。勇者様方も思っただろうがこの教会はこの国の城と比べて遜色ない大きさになっている。その理由はひとえにあのお方がこの地にいるからということだ。あのお方を侮辱したりすると聖国から異端判定されて死刑になる可能性は十分あるから気を付けるように」
…なんか騎士団長が今とんでもないこと言った気がする
「そうもたもたしている時間はないぞ。早速職業を神様から授けてもらいにいくぞ」
◇◇◇
「こちらです」
さすがに人数が多いからということで、5人に分かれてシスターについていき長い廊下を歩いていき礼拝堂の中に入っていくとそこにはガラス玉のようなものが置いてあった
「こちらの神球に触りながら祈っていただくことで神様から職業を与えてもらいます。また鑑定神様の御力によりこの神球には『鑑定:上級』が付与されておりますのでこの場で職業の判定とステータスの確認をしていただきます」
なるほど鑑定神の力で鑑定ができるから職業を授かる場としては最適なんだろう。と思いながら周りを確認してみる。シスター1人にクラスメイトが5人。この中で加護のことを知っている人はこのシスターだけだと思うからいざとなったらごまかしが効く可能性がある。何とかなりそうだな。なんてこと考えていると歓声が上がった
ヒロ・オカダ
Lv1 職業:拳闘士
HP:2000[+4000]
MP:1000[-500]
STR:200[+800]
DEF:200[+300]
AGI:200[0]
INT:200[-150]
LUK:200[0]
SKILL:『拳術:中級Lv:4』 『身体強化:初級Lv:1』 『威圧:中級Lv:5』
称号:無し
「素晴らしいステータスです!Lv1なのに攻撃力が1000を超える人はなかなかいません」
とか褒められているのを横目にステータスを観察してみる。
おそらく勇者の初期ステータスはHPが2000、MPが1000、でほかは200なのだろう。それで隣にあるのが職業補正と考えるべきだ。スキルはもともとやっていたのが反映されているのかな?もともと空手やっていたから『拳術』と『威圧』のLvが上がっているのだと考えると『身体強化』のLvが1なのも今まで使えなかったからということでつじつまが合う。けど称号っていうのがわからない。後でセリナさんに聞いてみるか
そして次の人も終わったみたい
ラキ・イソラ
Lv1 職業:幸運戦士
HP:2000[0]
MP:1000[+5000]
STR:200[-100]
DEF:200[-100]
AGI:200[-100]
INT:200[0]
LUK:200[+10000]
SKILL:『幸運魔法:初級Lv:1』 『幸運剣術:初級Lv:1』
称号:『幸運』
これまたピーキーな性能している。これってつまりあれだよね?よく縛りプレイと化している人たちのステータスだよね?これは成長したら面白そうなステータスしているから同じチームになったりしないかな?
シノブ・スガワラ
Lv1 職業:暗殺者
HP:2000[+1000]
MP:1000[+2000]
STR:200[+200]
DEF:200[0]
AGI:200[+800]
INT:200[+200]
LUK:200[0]
SKILL:『暗殺術:中級:Lv:2』 『気配遮断:初級Lv:3』 『気配感知:初級Lv:3』
称号:『忍者の家系』
うん。名前からして忍者系統だとは思っていた。昔から忍者とか言われていたけどマジの忍者の家系とはだれも思っていなかっただろうな。しかし『気配遮断』と『気配感知』の両方持っているのってずるいよなとは思う
マイ・カワグチ
Lv1 職業:薬術士
HP:2000[0]
MP:1000[+4000]
STR:200[-100]
DEF:200[+50]
AGI:200[0]
INT:200[+800]
LUK:200[0]
SKILL:『薬作成:上級Lv:1』 『鑑定:初級Lv:1』
称号:無し
これは非戦闘職っていうのがばんばん伝わってくるステータスしてる。っていうか上級のやつあるじゃん。どれだけ実験とか調合とかしたらここまで伸びているのだろうか。たしかに休み時間もずっと研究の準備していたからな
そしてついに僕の番がやってきた
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