第5話

 「友、退院おめでとう」


「ひぃ、ありがとうございます。あの虐めないください。」


友は完全に、退院してからまた虐められて病院送りにされると思っている。


 「もう、虐めないよ。私は貴方が死んじゃうと思ってあの時凄く反省したから」


「・・・ひぃ」

 やり方が行き過ぎたから、今度は緩めて虐めようと友にはそう聞こえている。


 「あの、友」


「は、はい。なんで、しょうか?」


「いや、その、そんなに怯えなくても、」

 ( 怯えるなよ、もっと楽しもうよ、せっかく退院したんだから)


「・・・俺は学校では、ゆっくりひ、一人で居たいです」


「なんで、急に??」

(ん、なの許せるわけないだろ。アンタは私のオモチャだからな)


友は思った、人生の中で入院中が一番平和な時間だった。


ーーーーーーーーーー


 「退院おめでとう!!」

クラス中からクラッカーがなる。


 (帰ってきてしまった。この地獄に)


友はトイレにダッシュした。


 

授業ギリギリまでトイレで待機して、授業が始まる時間に教室に戻って来た。

ーーーーー

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