第4話

幼馴染視点


 「友!!」


「・・・っ!ごめんなさい!!ごめんなさい!!」


昔は流石に見た瞬間に怯えるようなことはなかった。


 「あのぁ、私、謝りたくて」


 友は驚いた表情をしているが、直ぐに何かを察した顔をする。


 「わかりました。許しますから、誰に言いませんから、もうこれ以上は勘弁して下さい!!」


「ち、違うのよ、友・・・私本当に、ただ虐め過ぎたことを謝りたくて。」


「許します、許しますから」


これは完璧に話を聞いて貰えそうにない。


でも謝るしかない。


 「友!!本当に本当にごめんなさい!!」


「わかりました!!許します!!もうこのこと誰にも言いません」


「・・・友」


 私は友を余りにも虐め過ぎた。 


 その結果がこれだ。


 完全に私がトラウマになってる。


 そりゃそうだよね。私のせいで屋上から突き落とされたんだもん。



 「友、また・・・次は学校で会いましょう」


「・・・は・・・はぃ」

 唇を震わせて、怯えた声で答える。



ーーーーーーーーーー


 友は入院している。


 私はその間退屈な毎日になっている。完全に自業自得だけど


 「ねぇ、三奈」


「何?中根」


「流石に落とすのはやり過ぎじゃない??」


ごもっともだ。


 「今回は私が落とした訳じゃない」


 「でも、いつも死んで死んでとばっかり言ってるじゃん。」

それは中根も同じだ。


 「アンタも同じこと言ってたでしょ」


「でも、ほら私は直接は言ったことが無いから」


「確かに」

 でもそれだけの問題じゃない。


 「私はもう虐めない。」


「そうだね、私ももう悪口は言わない」


「今回のようなことは二度とあっちゃ駄目だ。」


 話によると、今回のでクラスメイトのみんなもかなり反省したらしく、これからは虐めないようにするみたいだ。

 

ーーーーー

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る