2024年6月6日放送 題・初デート

今回のお題は、「初デート」。

夏井先生によると、

おじさんが使う

超凡人ワードとのこと。

さて、

今回の査定は、

永世名人の藤本敏史さんと、

特別永世名人の梅沢富美男さん、

この2名だけでしたので、

2句とも分析・添削してみました。


まず、

句集掲載決定と評価された、

永世名人の藤本敏史さんの

俳句を見てみましょう。


初デート上出来茄子上手く炊けた


「茄子」が夏の季語です。

夏井先生は絶賛されていましたが、

リズムが5・6・6になっています。

また、

「上手く」と「上出来」が

意味の上で被っているのも

気になるところです。

添削例を挙げてみます。


A 茄子上手く炊けたのよって初デート

B 出来たての茄子のパスタを食べてみて

C 十八番(おはこ)なる茄子グラタンや君を待つ


せっかくなので、

「茄子」を活かしてみました。

また、

食事デートをイメージしながら、

直してみました。


次に、

ガッカリと評価された、

特別永世名人の梅沢富美男さんの

俳句を見てみましょう。


吊橋の下は万緑初デート


「万緑」が夏の季語。

夏の山野をおおう

植物の満目の緑のことです。

梅沢さんの俳句は、

「下」という限定が、

万緑のエネルギーを

削いでしまっていますね。

夏井先生の添削例を見てみましょう。


初デートの吊橋万緑に揺れる


リズムが悪く、

今ひとつでしょうか。

添削例を考えてみました。


A 万緑や吊橋渡りゆく二人

B 万緑の揺れるほど吊橋デート

C 雲の峰「あの吊橋を渡らない?」


吊橋は、

良い場面設定ですので、

活かしてみました。

相手の言った言葉を

入れてみることで、

臨場感を出してみました。


今回は以上です。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る