2024年2月29日放送 題・回転寿司

今回のお題は「回転寿司」。

鍋つゆ売り場、焼肉、

そして回転寿司。

最近、

食べ物のお題が多いような気がするのは、

私だけでしょうか。

まあ別にいいんですが。


今回は、全7句の中から、

3句を添削してみました。

まず、

最下位・才能ナシ(30点)に選ばれた、

力士の若元春さんの俳句を見てみましょう。


桜鯛皿取り思う宇良ピンク


それほど悪くはない俳句だと思います。

夏井先生の添削例を見てみましょう。


桜鯛宇良の回しのような色


ただ、この句だと、

お題の回転寿司の感じが出ていませんね。

少なくとも、

お寿司は入れたいところです。

添削例を考えてみました。


A 桜鯛宇良の回しの色に似て

B 宇良の回しのピンクのような春の鯛

C 桜鯛その握り寿司宇良が食う

D 春のスシロー百皿を食う宇良一人


宇良を登場人物にしたほうが、

面白いのではないかと思いました。


次に、

第1位・才能アリ(71点)に選ばれた、

力士の湘南乃海さんんの俳句を見てみましょう。


春場所前夜鯛の握りを十五皿


このままでも十分いいのですが、

添削例を考えてみました。


A 鯛の握りを十五皿 春場所前夜

B 明日は春場所 鯛の握りを十五皿

C スシローに百皿食べて春場所へ

D 明日は春場所 スシローに百皿を


作者によると、

十五皿は、相撲が15日であることを

意味しているという説明がありましたが、

お相撲さんが食べる量としては、

少ないかなと思います。

また、回転寿司の代わりに、

スシローという店名を使ってみました。


最後に、

永世名人の、

千原ジュニアさんの俳句を見てみましょう。


回転寿司小さき手小さき春を取る


「小さき春」が、

春の握り寿司の暗喩になっています。

また、

「小(ち)さき」の

畳み掛けがリズミカルで、

心地いい俳句です。

夏井先生も評価されていました。

ですので、

別案として、

添削例を考えてみました。


A 小さき手が小さき春取る回転寿司

B 回転寿司吾子が小(ちい)さき春を食う

C スシローに吾子と食べゆく小さき春

D スシローに君と食べゆく小さき春

E ひとり食う回転寿司の小さき春


「小さき春」を、

最後に持ってくるほうが、

俳句として、

着地がピタッと決まる感じがしました。

あとは、

吾子(あこ)、君、ひとりなど、

登場人物を出すことで、

より場面が鮮明になるかなと思いました。


今回は以上です。




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