2024年2月15日放送 題・刑事ドラマ

今回のお題は、「刑事ドラマ」。

参加者が、

ほぼ役者さんということで、

刑事ドラマの舞台裏に

焦点を絞ったものに、

良い作品が多かったように思います。


さて、

今回は総勢7名の俳句の中から、

3句を添削してみました。


まず、

最下位・才能ナシ(38点)に選ばれた、

トレンディエンジェル・斉藤さんの

俳句を見てみましょう。


冴えかえる帰宅後妻の取り調べ


少し川柳っぽいかもしれません。

夏井先生の添削例を見てみましょう。


冴返る深夜の帰宅妻や待つ


「冴え返る」が、春の季語で、

寒さがぶり返すという意味です。

夏井先生!

お題の「刑事ドラマ」は,

どこへ行ったのでしょう?

それに下5の「妻や待つ」は、

係り結びの法則(古文で習いましたね)。

妻は待っているだろうか、

という意味です。

しかし、

現代俳句としては、

古めかしい表現と言わざるを得ないでしょう。

添削例を考えてみました。


A 取り調べ終え冴え返る夜を行く

B 容疑者の逮捕のシーン冴え返る

C 冴え返る真昼に妻が失踪す

D 冴え返る夜 妻が犯人だった


添削というよりも、

改作に近かったかもしれませんね。

ただ、

刑事ドラマのサスペンス性は、

出ているかなと思います。


次に、

第1位・才能アリ(71点)に選ばれた、

俳優の内藤剛志(たかし)さんの俳句を見てみましょう。


本職に黙礼される今年も春


実際に刑事役を

たくさん演じられている、

内藤さんらしい俳句です。

夏井先生の添削例を見てみましょう。


本職に黙礼さるる春やまた


もう少し良くなりそうなので、

添削例を挙げてみます。


A 本職に黙礼される春の街

B 本職に黙礼される春を行く

C 春行けば本職に黙礼さるる


もともと、

直すところの少ない俳句ですので、

この3パターンくらいで、

いいのかなと思います。


最後に、

名人7段の、

俳優の森口瑤子さんの俳句を見てみましょう。


ロケバスに積む犯人の春日傘


ほぼ完璧な俳句です。

夏井先生も評価されていました。

ですので、

森口さんの俳句を元にして、

別案を考えてみました。


A ロケバスに犯人つかう春日傘

B スタッフがナイフを渡す花曇

C 花冷や銃口が刑事を狙う

D 崖に立つ犯人の差す春日傘

E 風光る美しい犯人だった


とりあえず、

5パターン作ってみました。

原作のテイストからは、

少しずつ離れていってしまいましたが、

刑事ドラマの俳句として、

凡作くらいにはなっているでしょうか。


今回は以上です。











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