第108話 連絡は……とってるわ!
21xx年x月xx日(水) 天候:快晴
5年の年月は、私をどれだけ成長させたんだろう。私は、大学も卒業し、この春から地球連合政府の事務官としての仕事を始めた。
地球の温暖化は、独立国の存亡をも左右していた。私達の決死のアタックが成功した後、各地区に散らばっていた観測員は、それぞれ地域の実情を調べ上げた。
観測員の一人だったバッキ―は、自分のアイスランド駐在の経験を生かして、全世界へ“地球連合政府”の樹立を呼びかけ、初代の“地球連合代表理事長”に就任した。
私達の行動が、地球を一つにすることに発展していくことを目の当たりにして、嬉しかったし、自分も役に立ちたかった。
私は、この目で地球の変化を確かめながら、後世にその様子を伝える仕事に就き方かった。私が、勤めた“地球連合政府”は、気温の平常化を進めるケアが、主な仕事なので、ピッタリだと思った。
『コロナちゃん、元気~?』
『あ、ミナちゃん……就職おめでとう!仕事には、もう慣れた?』
『うーん、まだ、ドキドキするよ…………だって、いろんな国の人と通信するんだよ!』
『大丈夫だって……ミナちゃんならうまくやれるって』
私は、時々オンダンVのみんなとこうしてリモートで連絡を取り合ってるんだけど、コロナちゃんとは頻繁に話しをするの………………だって…………お姉ちゃんと会いたいんだもん!
『ねえ、コロナちゃん……お姉ちゃん、いる?』
『うーん……それがね、フーちゃん最近は、話してくれないんだ。…………でもね、フーちゃんの考えていることなら、ウチ、分かるよ!…………最近ね、ミナちゃんと話をしても、あたしの妹みたいに思えるんだ!……変かなあ?』
『そんなこと無いよ!私も、コロナちゃんと話をすると、お姉ちゃんと居る時と同じ気持ちになるんだ!』
『じゃあ、イッカ……ミナちゃん、困ってることはないの?』
『あのね~私の上司がね………・ ・ ・ ・
≪あはははははあ……おっかしねーね!≫
最近は、必ず二人で大笑いして通信が終わるのよね………。とっても、楽しくって………まるで、お姉ちゃんと居るみたい…………。
★記録者:
【地球観測日誌はつづく】
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます