第7章 涼しい風を吹かせるために
第84話 心配の種
~~これは、地球が爽やかさを取り戻した勇敢な人達の記憶である~~
あたしは、マナ。
あの壮絶な戦いから、約1ヶ月が過ぎようとしているの。
あたし、あの時はもうダメかって思っちゃった。だって、途中であたし意識が無くなったのよね。
後で聞いたんだけど、あたしとアッツが悪い
もー、びっくりよ!
しかも、せっかく意識を取り戻しても、すぐにお
でもね、やっぱりミー先輩よね。
最後の最後で、ミー先輩は、敵を全滅させたのよね。あたし見たかったわ~
え?だって、あたしはオーバーヒートで気を失って倒れてたんだもん。グッスン!
戦いが終わっても、ミー先輩もコロナちゃんもなかなか目を覚まさなくって、心配しちゃった。でも、結局、コロナちゃんも無事でみんなホッとしたわ。
ほんと、良かった~
あの後ね、ミー先輩は不思議な事を言うのよ。
『お姉さんの声が聞こえた』ってね。
でもね、彼女は、5年前に亡くなったの。あたし、お父さんとお葬式に行ったの。悲しかったわ。
ミー先輩がね、黙って座っていたの。
泣いてなかったの。
悲しくない訳なんて、ないじゃない!絶対に、悲しかったのよ!でもね、ミー先輩は、お姉さんの分まで頑張ろうって、きっと誓っていたのよね。
そんなお姉さんに、また会えたと思ったんじゃない?だから、最後まで頑張れたんだと思うの。
あの後ね、
Aiの記憶装置やバックアップのモーションレコーダーの解析もしてくれたの。
でもね、布礼愛さんの痕跡は、まったく見つからなかったのよね…………不思議だわ。
あれから、怪人も現れていないの。
あたし達は、温暖研究室で普通の活動を続けているんだけど、どうしてもミー先輩の元気が無いような気がするの。
だって、放課後のオヤツが無いのよ!あのミー先輩が、オヤツを持ってこないの。
それだけじゃなくて、シーセンセが校長室からもってくる珍しいお菓子にも手を付けないんだもん。
ミー先輩のことを他の人にも相談したいんだけど、どうもみんな忙しそうなの?
あたしの話を聞いてくれるのは、アッツだけなんだけど、どうもアッツじゃ頼りにならないかな?…………ま、仕方ないよね。
「あ!アッツってば……どこ行ってたのよ!……ねえ、アッツ、ちょっと相談したいことがあるんだけど、こっち来て!」
「あ、はいはい!……今、行きますよ~マナの話なら何でも聞きますよ~」
「何、ヘラヘラしてんのよ!大事な話しだってば!……」
あいつ何か勘違いしてるかな?目が、ハートになってんだけど?
(つづく)
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