第31話 校長の野望?

==これは、地球の熱を冷ますために、日々奮闘する“カラフルなヒーロー達”の物語である==


🎵オープニングNo.3〔負けるな オンダンV〕

 ♪ きれいな 色がある~ すてきな 色もある~

   そして未来は バラ色だ

   空を見て 海を見て 宇宙を見て

   暑さから 守るんだ この地球~

   いつでも 我らの ヒーローたちは

   必殺 技で 懲らしめる~

   オンダン オンダン オンダン オンダン

   ファイブ~ ファイブ~ ファイブ~

   オンダン ファイブ~          ♪

▲OP放映中▲

https://kakuyomu.jp/users/kurione200/news/16818023213315106126




【ここは、虹ノ森学園高等部(虹ノ森高校)の校長室】




「いやーー、所長さん自ら出来上がった制服を運んで来てもらえるとはね~」


「いえいえ、虹ノ森高校様は、お得意様ですからね。

 それに、ここの学校でオンダンV活躍できたからこそ、うちの制服や水着セットが大好評なんですから」


「それだったら、うちの生徒だって、こんなに冷却効果がある制服を無料でいただけたうえに、替えの制服迄格安で販売してもらえるなんて。

 …………お互いウインウインですな……あはははははは」


「まったくです、あはははははは」





「ところで、うちの事務長とは会われませんでしたか?

 ……何を言おうと、事務長はもうじき制服が完成するからと先ほど、研究所の方へ品物を取りに出かけたのですが…………」



「ほおーう、そうでしたか?

 ……多分、それならもうすぐ片付いて、戻って来られるんじゃないでしょうか?」


「片付いて?……いったい、何のことですか?」







「あ、いえいえ、こちらの事で……。

 ところで、制服販売に関して問題はなかったでしょうか?」


「問題?そんな、問題なんかある訳ないじゃありませんか!

 私どもでは、あなたの研究所から分けていただいた、冷却装置付きの制服価格にちょっとだけ販売手数料をいただいて、さばいているだけですよ」





「まあ、僕達が売ろうとしたら、とっても手間暇がかかってどうしようもないのでね。多少の手数料を取っていただくのは、構いませんが…………。

 本当は大人の水着セットのように、ネットで販売すれば、梱包から発送まで全自動で行えるんですが…………」



「へー、凄いじゃないですか!やっぱり研究所の所長さんともなれば、いろんな方法をご存じで」



「いや、それがですね……制服だけは、ネット販売ができないんですよ…………」



「え?そうなんですか?」



「校長先生、知らない振りをしてもダメですよ…………他の学校の校長先生に聞きましたよ。

 …………学校の制服販売には、ある決まった取引ルートを経由しないと、販売できないルールがあるようですね」



「へー、そうなんですか?

 ……まあ、その辺のことは、全部事務長に任せてますので、私は全く……」



「まだ、そんなことをおっしゃるんですか?

 ……その取引ルートを仕切っている会社は、あなたの持ち株会社じゃないですか。しかも、あなたが筆頭株主だそうですね」


「…………」


「しかもですよ、株を持っていることを楯にして、会社経営にも口出しして、自分の好きなようにしているそうですね。

 …………以前の制服の仕様、体表面の○%以下じゃないとダメっていう約束だって、あなたが決めたそうじゃないですか?」



「いやいや、確かにそんな会社の株は持っていますけどね。

 ……会社経営なんて、私は素人ですよ。

 ……それに、制服の基準だって法律に則って行っていたんですよ」



「確かに、法律もあります。

 今の世の中は、冷水ミストを浴びるので、水着を着る法律ができましたが、布地の面積までは決めていませんよ!」






「うぐぐぐっ…………」






「どうしました?校長!……何か言い訳は、まだありますか?」







「ふっ……煩い所長だ…………これでも食らえ!エイ!」



 ≪ バフッ! ≫



「フン!そんな圧縮空気法を掌から出せるなんて、お前、普通の人間じゃないな!」




「ふぁふぁふぁふぁふぁ……わしは、普通の人間じゃよ!

 ただな、…………お前が作っているアンドロイドより少しばかり、有能なだけじゃよ!……フンッ!ヤア!」



  ≪ バフッ! ≫



「やめろ!そんなことをしても無駄だ!……圧縮空気が部屋のものに当たって破壊されるだけだぞ!」



「心配するな、この圧縮空気砲は、人に当たると怪我をすることもあるが、気を失わせるのが目的だ。

 部屋の備品に当たっても壊れることはない。


 …………お前達のように、ところかまわず戦いおって、体育館の修理は凄かったんだぞ!床も壁も天井も大破損じゃ、お前らヒーローだから損害賠償請求も出来なくてな~全部自腹じゃ……あー腹立ってきたーー!」





「え?あ?あー、す、すいません…………じゃなくて!とにかく、お前のやっていることは、良くないことなんだよ!」



「えーい、煩い!これでも食らえ!広域圧縮空気砲マックスーーーー!発射!」


≪  ズバドシャーーーーーー! ≫



(つづく)

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