第26話 敵は誰だ!・

==これは、地球の熱を冷ますために、日々奮闘する“カラフルなヒーロー達”の物語である==






ピッカーーッ! ドギューーン! ゴロン、ゴロン、コロコロ……




 うっわ!出たよ、出たよ!……氷

の結晶だよ!これで、4個ゲットだ!



「大丈夫ですか?しっかりして……しっかり……」


 おーーっと、そうだった!雪男は、もう氷の結晶が体の外に出たから、元の人間に戻っているはず…………さすが、ミー先輩は優しいな~



「あ!……あなたは、き、き、きょう、とう、先生!」


「え?教頭先生?」




 なんと、雪男だと思って倒してみたら、いつも学校で会っていた教頭先生だったとは…………これは、驚いた!



「教頭先生!……大丈夫ですか?」



「……う、う……い、いったい、ここは?……どうして、私が、ここに…………ん?君は、誰だね?」



「あ、私は…………オンダンブルーです!」



「オンダンブルー?何だね、それは?

 …………おや、他にも似たような人が……赤いのや黄色いの、緑もいるな~、ああピンクも…………

 私は、初めて会うね…………いったい、君達は?」




「そうか!教頭先生は、今まで体を乗っ取られていたので、私達の事は覚えてないのよ!」


「そうね!だから、みんな安心して、ここは他の先生達に任せて、私達は、ね、」


「そ、そう、だね……レッドの言う通りだ!……さあ、俺達は、これで任務終了だ!」


「じゃあ、教頭先生、早く元気になってね」


「それじゃあ……」



『やったー』

『わーーーーい!』

『流石だ!オンダン戦士――――』

『バンザーーイ、バンザーーイ、バンザーーイ………』




 なんか、あたし達ヒーローみたいになってるよ~













「ねえ、シーちゃんセンセ!勢いよく体育館を飛び出したのはいいんだけど、これからどうするのよ?」


「決まってるでしょ!早くチェインジを解いて、教室に戻って勉強するのよ!」


「ええええーーー?もういいよ~……もうクタクタだよ~」





「何言ってんのピンクは!

ブルーなんか、もう自分の教室に戻ったわよ!まだ、午前中なんだから、頑張りなさい!」




「あ~れ~?

 レッドにチェインジしてる時のシーちゃんセンセは、

 すーーーっごい厳しーーーー! {{{(>_<)}}} 」












・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【同じ頃、校長室では……】



「いやあーー、オンダンVが活躍しましたなあ~」


「そうですね…………」


「良かったじゃないですか!夏野所長」


「何がですか?校長」




「ふっふー、とぼけないでくださいよ。

 ……これだけ、新しい制服の宣伝ができたんです。うちの生徒達は、オンダンVの活躍を見て、この制服がとても気に入ったと思いますよ」




「そうですか?まあ、それは、それで良かったのかな…………」




「所長、そんなに惚けなくても、分かっていますよ!

 今回、無料で配ったのは、一着だけです。

 どうしたって、替えの制服はいるでしょう?

 これだけ、人気が出れば、自分で買う人は絶対に多くなるはず…………増してや色違いの水着とセットで売れば…………ふぁふぁふぁふぁふぁ……大儲けですな~」



「ふん……何をおっしゃいます、校長。

 …………制服なんかそんなに売れなくてもいいんですよ。

 …………それより、今日の話は、きっと世間に広まるでしょう。

 なんて言ってもこの間のカラオケ広場の件だって、すぐニュースに流れたくらいですからね…………そうしたら、一般の人がこの制服を欲しがるはずだ」



「何と、所長も目の付け所が違いますな~」



「まあ、私だって考えていますからね…………それにもう大人用のセットは完成していますから…………ふっふふっふふっふふふふふ……わあははははははは!」





■□挿絵:胸山先生(シーちゃんセンセ)が、もし普通の気温だったら?

 https://kakuyomu.jp/users/kurione200/news/16818023213148641460


 




(つづく)

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