第3話 魅惑の担任・

==これは、地球温暖化に立ち向かう、純真な高校生たちの物語である==




「はい、ここ、ここだよ~………一列に並んで、順番にね……」





 わっー、やっぱり服装検査やってるよ!一人ずつ電話ボックスみたいなものの中に入るんだ。

 あたしは、スーパー○ンか?って、ツッコミを入れたくなる。




 あたしは、アッツの同級生で、幼馴染の岡崎真夏美おかざき まなみです。電話ボックスのスーパー○んを知ってるからって、若いのよ。間違いなく、アッツの同級生なの!

 だけど、すっごい暑苦しい名前でしょ。……これでも、2月生まれなのよ!


 じゃあどうしてって?


 そんなの両親のせいよ!2月の出産だと幾分暑さも和らぐだろうからって、わざわざ、頑張ったんだって?…………なんのこと?…………あたし~わか~んない!


 だけどね、温暖化の影響でたまたまその年は、例年になく2月が暑くて、大変だったんですって。それで、頭に来た両親は、2月生まれなのに、“真夏美まなみ”って、付けたって、笑ってた。

 弟なんか8月生まれなのに“真冬也まとや”ってつけたんだって。昔のように冬が懐かしいんだって。変なの?もう絶対冬なんか来ないのにね~



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆アイキャッチ

https://kakuyomu.jp/users/kurione200/news/16818023212168299140

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆挿絵です。一休み



「あの中で、何をするんですか、ミー先輩」


「あれは、全身スキャンだ、ものの10秒で、体表面における水着の面積比や布地の素材・厚さ・放熱度合いなどが数値化されて出るんだ」


「あ!あそこの子、胸にリボンがある水着に着替えたんだ…………あれが学校の水着か~」


「アッツ、何ボケっと見てんのよ~」


「いや~あの水着もいいなあって思ってさ~」


 まったくこいつは、モー(#^ω^)…………






 あたしの番だ。


 本当に中は、電話ボックスと同じだ。戸を閉めて、ただ立っているだけなんだ。



 ウィイイイイイイイイイン………



 早っや!もうスキャン終わった。…………全数値クリアだ。良かった、ほっ!


 先輩もアッツも大丈夫だったみたいだ。





「それじゃあ、マナ、アッツ……また、後でな……」


 ミー先輩は、あたし達の放課後の重大任務をこなす代表なんだ。部長って呼んでいる。部員は、あたしとアッツだけだけど、とっても大切な仕事をしている…………つもり!

 だってあたし達は……


「マナ!何一人でブツブツ言ってんだよ。早くしないと、ムネセンセ来ちゃうよ」


「あーはいはい、すぐ行きますよ~」


 あたし達が、1年1組の教室に入ったと同時に始業のチャイムがなった。


 遅れること10秒ほどで、担任の胸山湿図絵先生が教室に現れた。



「うわあああああああああああああああ」



 地鳴りとも聞こえる男子の低い“感嘆のため息”が教室に木霊した。


 センセも夏服に衣替えしたんだ!


 真っ赤なビキニ、しかも蛍光色で、ハイレグときている。多少の装飾として、それぞれ要のところは紐で結ばれているとか、ワンポイントのリボンがついているとかは、どうってことない。

 それより、肌艶がいいこと、確かにミストは降り注いでいるが、肌に浮きだす水玉の小さいこと。

 高校生のあたしの肌よりもプリンプリンしているんじゃないかなぁ~


 あーーーー、もう男子の目は、動かなくなっているわ。





(つづく)


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