第51話 何が起きた?

【零、ルックちゃん🐕もいるよね?】


※くぅーん…くぅーん🐕※ 酔った〜


【大丈夫だ。聖奈どうしたんだろ?琴美、何で連れてこなかった?俺、聖奈連れ戻してくる!!】


※バチーン※ 💫🤩


【何するんだよ、琴美…いてて…】


【落ち着いて!!置いてきたのは理由あるから。冷静な気持ちを失うと大切なものまで失うよ。さっきの聖奈さんおかしかったでしょ?解らなかった?】


【解っていたよ。確かに、俺、落ち着かないとね】


【零、ひっぱたいてごめん】


【いや、琴美がいなかったら冷静になれなかった。むしろ、ありがとう】


 ここって、レストランか。ここにテレポートしたんだ。英二、休んでたな。英二はきょとんとして、


【あのー、何もかも解らない俺にも説明してもらえますか?休んでてすみませんけど〜】


面倒だ。このややこしい説明は。


【英二には後で話す。とにかく何か対策考えないと。琴美、このレストラン🐕入れていいの?】


【霊界はペットにも優しいの。大丈夫、大人しければね。さすがに吠えまくると…】


※キューン?🐕※ 静かにしてるよね?僕…


大丈夫だな。ルック吠えないもんな。英二が、


【零、ところで、聖奈さん会えた?】


【会えたけど、説明しづらいな。俺達も混乱してる。説明はちょっと待ってくれ】


聖奈、何かおかしい…記憶?記憶障害か。


聖奈まるで別人だった。


まるで他人を見るような目…


怯えるような目…


何でこんなことになったんだ…


英二が立ち上がり、


【零、見てみろ!何だこの空の色?】


琴美も怯えるような感じで、


【不気味…怖いね。見たことない色…】


※キューンキューン🐕※ 解るよ!!怖いよ~


【ルック🐕、やはり話せるよな?何か話してるよな?感覚でしか解らないけどさ】


琴美も、


【ルックちゃん、ちょっと抱っこさせて】


琴美はルック🐕を抱っこして、


【二人は静かにね。ルック🐕と話す】


【そんな、琴美さん、🐕と話すなんて無理ですよ】


琴美は、


【英二!!!静かに!!】


怖い、琴美。英二って呼び捨てにした…


【ルックちゃん、何が起きたの?なにか知ってる?】


※キューン🐕※ 僕を霊界タワー制御室に連れてって。そこで全て解るから。


【制御室…そこに入るのは、ちょっと難しいかも。かなり厳重な警備だから…無理することになるよ】


※キューン🐕※ 大丈夫!!僕を抱っこしてて。琴美ちゃんを守るからね。あと、零も連れてって。


【守ってくれるの…ありがとう。零?連れてくの?】


※キューン🐕※ 必要になるんだ。零の力も。


【私達、覚悟しないとならないね、きっと】


※キューン🐕※ ………何かをね、守るなら。でも僕が守るよ。信じてね。


【解った。零も連れて行くね】


※キューン🐕※ ありがとう。


 俺と英二はただただ、静かに…何かルック🐕が話してることは間違いなく解る。感覚で解る。


 そして、そして、決してそれは最高の結末でなく、それとは異なる結末になる予感もしていた。


 何か起きてることは解る。そして、それは大切な誰かを守ることを意味していることも。


【零、あのね…】


【言いづらいこと解るよ。で、俺が必要ことも。そして、それは覚悟しないとならないことも。何が何でも俺も行くけどね。何となくそんな直感…】


【零のその思い詰めた覚悟なら、連れて行かない!!私の大切な想い出を守ってくれたから。零を絶対に危険な目に合わせる訳にはいかないから】


【大切な想い出?】


【霊界タワー行く前に少し時間貰える?】


※キューン🐕※ 零と話したらいいよ。あのね、僕の力もちょっと使うね。それと英二は…友奈のとこに戻すね。


ルック🐕の遠吠え。


始めてだ、こんな遠吠えは。


あれ、英二いないぞ。どこ行った?


※ウォーん!!🐕※ さぁ、琴美ちゃん、零に話を。


【ルックちゃん🐕、何?その力…】


※キューン🐕※ いいから早く零に話して。あまり時間ないよ。後悔しないようにね。








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