第43話 統合

【零、コーヒー☕持ってきたよ】


【ありがとう。入って】


∥誰?聖奈さん?∥


【ああ、そうだよ。はじめてかな?会ったっけ?】


∥忘れちゃった…会ってないかも∥


【零、コーヒー☕持ってるから開けてよ~】


あっ、そうか。紳士でないな、俺。


【ごめん。聖奈】


【気が利かないな〜またコーヒー☕かけたら悪いじゃん。ん?PCどうしたの?何か見覚えあるような?】


【ああ、これね。友奈がくれたんだよ】


【へー、無職なのに太っ腹!!あの娘昼とかケチってたのに…最近会ったの?】


∥零、挨拶、挨拶させて〜∥


【そうか。聖奈、この娘、琴美…いろいろあるけど何と言うか、俺の彼女…】


ノートPCを見た聖奈はびっくりして、


【彼女?!!零に彼女って本当にいたんだ…】


【会ったことないよね?】


【たぶん…】


聖奈もびっくりして、ちょっと戸惑って、


∥はじめまして〜琴美です∥


【…はじめまして…聖奈です…】


【聖奈、ちょっとごめん。一旦出て?】


【うん…廊下で待ってる…】


【部屋で待ってて。このノートPCトラブル発生したから】


【繋がってるじゃん…トラブル?】


【とにかくいいから。ごめん。すぐ呼びに行く】


※バタン※


∥何で?聖奈さんと話させないの?∥


【あのね、琴美って記憶のこと操作出来るんだよね?俺と友奈しか知らないことに操作されたよね?】


∥ん〜、そうだったかも…忘れちゃった∥


てきとうだな〜


【聖奈、俺に彼女いたことにびっくりしてるから。ちょっと辻褄合わそう】


∥面倒だな〜私が彼女じゃ嫌なの?∥


【嫌な理由ないじゃん。とにかく頼む。俺と琴美は霊界で知り合ってそれで…】


∥霊界じゃないけどね…∥


【じゃ、公園?ルック🐕の散歩だってことで…】


∥じゃ、それで…私が🐕好きってことで∥


【で、琴美が俺にアクション…】


∥なんでよ!!零からにしてよ∥


何か面倒だな~どっちでもいいけど…


【じゃ、何で霊界に?ってなるよ】


∥私が事故でしょ?そのこと詳しく話してなかったよね?それ長くなるから〜今度∥


…そうなんだよね。結局霊界ってそういう人が行くんだよな。何か辛くなってきた…


∥もう暗くなる〜だから話したくなかったんだよ、それももうじき解決するよ。そっちの世界にとって良いのか悪いのか解らないけど∥


【…それ、本当に起こるのあり得るの?】


∥ほんと!!あのさ、霊界タワーの最高の占い師だよ∥


解るけどさ、聖奈たちの職場のこと当ててるし…


【じゃ、そういうことで。聖奈呼ぶよ】


∥どういうこと?何でもいいや…バッテリー切れない内に早く会わせて∥


バッテリー持つんじゃ無かったの?


※コンコン※


【聖奈、開けるよ】


【はい。どうぞ】


【さっきの話だけどね】


【零の彼女なんでしょ?別に隠さなくていいよ。私は姉だしさ…どーせ】


何だよ、どーせって。


∥聖奈さん、聖奈さん、お願いちょっと聞いて!!∥


【何でしょうか?零の彼女さん!!零が誰と付き合おうと関係ないですけどね〜姉ですので、弟なんかに干渉しませんのでご自由に】


怒ってるよね、聖奈。


∥もう…友奈と同じで、何で零も周りの女性って…あのね〜もう友奈と同じように話すよ。聖奈、聞いて!!とにかく話を聞いて∥


【何であなたが友奈のこと?、琴美さん、聖奈って呼び捨てにされる覚えは…】


∥私も琴美でいいから。私のいる場所は霊界。友奈が来てくれて零を連れてね。そこでこのノートPCで話せるように設定してくれて…∥


【うそ…友奈、本当にそんな技術あったんだ…でもそれにほんと?何か嘘っぽい…たぶんそこって、地方のどこかじゃないの?】


※ゴロゴロ!!ゴロゴロ!!⚡※


∥もう、霊界だってば。あっ、始まったかな〜少し早いような気もするけど∥


何が?この⚡が始まりの合図なのか?


【零、怖い…何?この⚡おかしくない?】


聖奈を抱きかかえ、落ち着かせて、


∥ちょっとちょっと!!聖奈、ちょっと遠慮してください。彼女は私です。聖奈はお姉さんです。離れてよ〜零も何喜んでるの?∥


【琴美さんでしたってけ?ちょっと可愛いからって零にちょっかい出さないで下さい。零は清楚な女性が好みなんです】


∥あっそ、それは自分だって言いたいの?確かにお綺麗ですね〜∥


あ〜、仲悪いな〜、聖奈も最初から喧嘩腰。


∥聖奈さん、零のこと好きなのは解るけどね、お姉さんって自覚してくれないとね∥


【えっ、血の繋がりのないが無いって聞いてますか?私と零のこと】


∥でもお姉さんに違いは無いよね?∥


⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡⚡


な、何だ?




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