第32話 リミット3

【おえっ…なんで私だけ…おえっ…もう嫌…】


友奈、フラフラ。慣れてくれよ〜そろそろさー


【もう、どうして二人は平気なの?…おえっ…】


俺は平気だけどね。


琴美が悩んでる。


【どうしよう…既に警備強化されてる。こんなに早く取り締まりって?何で?】


※【急げ!!そっちだ。はさみ打ちにするぞ!!】※


何か慌ただしいな…


※【止めるぞ!!早く】※


俺達以外にも来ちゃったのかな?この霊界に。


【困ったな〜これじゃ…ちょっと変更しないとならないかも。一旦戻ろう。手を繋いで!!】


友奈は、


【もう、嫌だってば!!無理無理無理無理無理〜!!!】


※テレポート※



……………………………………………………………



琴美、どうした?真っ青だそ。


【ちょっと…使い過ぎちゃった…体力…】


テレポートって体力使うの?そうなの?


【琴美、少し休んで。霊界ドリンク入れてくる】


【ありがとう…少し休めば、よくなるから。冷蔵庫にたくさんあるから友奈にもあげて】


ここにもフラフラの人が、見慣れてるけどな。


【おえっ…おえっ…もう…もう…無理…零、私にもドリンク…おえっ…】


友奈、お前は酔ってるだけな!!もう。



……………………………………………………………



琴美はだいぶ良くなったね。


【ふ〜、少し回復した。零、ありがとうね】


【琴美、大丈夫?まだ寝ていてもいいよ】


【大丈夫。それ言ってられない。急がないと】


その頃、友奈は、どうなったのか?真相は…って、


【そのナレーション風なのうざい!!本当にテレポートなんてもう嫌!!絶対に使わないで】


【……】 うるさいな、こいつ。


【何、零?酔ってる私が悪いとでも!?テレポート連発し琴美は悪くないって?あーそうですかね〜、どうせ、全て私のせいですね〜】


【誰もそんなこと言ってないよ。そんなことよりも琴美のこと見てみろ。俺達を戻すことにあんなに悩んで…悩んで?琴美?】


【何、寝てるの?嘘〜】


※グーグー※😪 寝顔凄く可愛いね。


琴美、テレポートで体力使ったんだな。


【嘘〜信じられない!どうするのって考えるよね?普通。琴美って案外ず太いね!!零も何その琴美を見つめる目?もう何かズルい!!何かムカつく!!ヤキモチなんてものじゃないけどムカつく!!胃もムカつく!!】


苛立ちすげー、友奈。


【そもそも俺達が勝手に来ちゃって迷惑かけてるだろ?琴美のせいじゃないよ】


【はー?私のせいってこと?零、そんなこと言うんだ!!どーせ私なんか…私なんか…えーん😭】


 今度は泣きやがった。酔ったり、泣いたり、大変だな。彼氏いないの解ったぞ。とりあえず落ち着くまでほっておこう。



……………………………………………………………



 うつ伏せで横向きになる琴美、これって、最高だね。どストライクだね。何と言う可愛さだ!!


【ふふっ、これなら大丈夫かな】


【琴美、起きたの?】


【友奈が零といてくれるなら心配ないね】


【俺達はそんな関係じゃないよ】


【知ってる。零の中には他に想ってる大切な人いるもんね】


【そう琴美だね】


【違うよ】


【えっ、他にはいないよ、どうして?】


【それは戻ったら解るから。でもね、こういうことって相談できる人大切だよ。零にとっては友奈だね。きっと支えてくれる】


それは、そんな気がするけど。


 マドンナ的存在の友奈と、こんな風に話せるとは思わなかった。それに、琴美に会わせてくれたの、友奈だもんな。琴美のことばっかり気にして可哀想だったね。


【友奈、ごめんな】


※グー😪※


寝たの?人のこと言えないじゃん。


【もう食べれない〜〜〜お腹いっぱいだにゃ〜〜〜ムニャ😪】


友奈、夢でも見てるのかな?


【今度は友奈が寝てるね。テレポート続きで、酔って、酔って、疲れたんだよ。酔わない零が珍しいの。じゃ、戻る方法を再検討するかな】


 さっき、話してくれた、俺だけに話してくれた琴美が教えてくれたこれからの戻る現代のこと、俺の中にしまっておくこと。


これは絶対に守らないとならないな。


【あった!!!これ、このルート】


何かみつけたらしいな、琴美。


【零、この場所から帰れる?戻ったら解る?】


【ここって、公園かな?近くの】


【そう。大丈夫そうだね】


【うん。この公園…公園…公園…うーん、いつも俺が散歩に行ってる…ルック🐕の散歩だ!!ここに着くのか!なら解る】


【じゃ、大丈夫だ!!このルートで送るよ。テレポートちょっと無理かも。もう少し休まないと使えないかな。たぶん安全なルートだと思うけど】


【いいよ、ここなら俺達で歩いていける。これ以上琴美に迷惑かけたくない】


【迷惑なんてそんな、ブレスレットその色っていつから?紫じゃん】


 琴美から、俺と友奈がもらった、これ。色が変わってる。


【紫もキレイだね。これはどういう意味?】


【解んない…】


解んないんかーい!!


【零、友奈、その色はもう関係ないよ。別のルートだから何色でも大丈夫】


なんだ、心配して損した。


【そうなの?じゃおしゃれなアクセサリーとして身につけてるよ】


【ねぇ、零、その良かったら、その、えーと】


【何?言いづらいこと?】


【友奈も同じ渡したから、零のをちょうだい】


【いいけど、友奈のも返そうか?俺、汗かいてるからさ】


【ううん。零のつけていたのがほしい】


琴美、なんて、そんな、可愛いこと♥ギュ~


【いてて…零、もうそれいいから。零の触れていたのがほしいんだけど、あげておいて今更だけど】


俺のつけてたのほしいなんて!!離さないもんね〜


【いてて…本当に痛いってば!!】


※ゴチン※ 


🤩💫…銀河見えたぞ!!無数の…


【私が寝てるときに何やってるの!!】


【友奈…何してくれるんだよ、あーイテテ…】


【琴美をいじめてるでしょ、そんなの許さないよ】


何でいじめると思う?抱きしめていただけだ。


【友奈、ちょうどいい。あのねテレポート暫く使えないから、このルートで帰ってもらおうかと】


友奈は張り切って、


【いいね!!歩く。任せてちょうだい。さぁ、行くよ!!忘れ物ないかな?ブレスレット紫だ。きれー!!】


 お気楽なやつだな…寝てたろ、琴美から詳しく聞いてないだろ。


【ブレスレット、零はどうしたの?】


【琴美がほしいって。俺のつけるのがほしいってさ。俺のつけてるのがね】


【強調し過ぎ!!零のでいいの?汚くない?】


 何かほんとにこいつクラスのマドンナ的だったのか?俺には信じられないな。










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