46話  呪われた王家  1



隣国サイラン国、王家は呪われていた。


王家から、酷い仕打ちをされた者の怨みから呪ったのだと言い伝わっている。呪いの言葉を呪文を唱えながら。


「王家の者達には男子は生まれない、女子だけ生まれてくるだろう我は、ここで宣言する」


そう話すと 事切れていた。


初めは王族、国民も信じては、いなかったが男子が生まれない年が10年続き、さすがに不味い状況と感じ初めていた。




いくら王族といえど男子が生まれないサイラン国に

は、怖くて大事な娘を嫁に出さなくなった。


婿を取ることにしたが貴族で婿に出す家が無くなり結局この国の平民から花嫁娶るしかなくなり。


今の王でさえ貴族ではなく平民から選ばれて錯乱していた。


10年と10日後の深夜、王様は剣を掴み取ると城に、いた人間は1人残らず殺して歩き最後、自分は首を吊って亡くなっていた。






あれから300年サイラン国から逃げ出した。元王族が、ルーク・ダシュール侯爵を名指しで合う約束をしてきた。






シェーン公爵の屋敷に招かれざる、お客様がお茶やお茶請けを飲んだり食べ散らかし、ニコニコ笑顔で

客間のソファーに座っている。


「ゴミを片付けろ、大きい方は玄関から取り捨てろ」


エッまさか俺のことか?

そのまさかだった!


執事セバスチャンと侍女アリーがルーク侯爵の腕を取り玄関ホールまでひきづると「ヴィヴィアン」と叫んでいた。



この声はルーク侯爵樣かしら?


玄関ホールまで行くと取り捨てられそうな、ルークを見て。

「セバスチャン助けてあげて」


「良かったですね奥様がおられて」

奥様の命令は、旦那様より優先ですから。


「本当だヴィヴィアンありがとう」

ルーク侯爵はヴィヴィアンが居てくれて助かった。




応接室のソファに座りルーク侯爵は隣国サイラン国は知っているよな?


まさかサイラン国に行けと言うのか?


「最後の王族の生き残り、ティー・コラカム様だ」


サイラン国の元王族なのか?



「やめてください、王族の生き残りは僕と数人ですし、サイラン国は4年に1度、選挙で大統領を決めています、政治に関わっておりませんし、もう王族の生き残りは数えるほど、しかいませんよ」


「その選挙30年間、同じ人物が大統領だと聞いたから気になって調べたら、何と祖先がこの国の事務次官だった」


「今の大統領がですか?」


「そうだ先祖樣の日記を読んで事務次官のこと書いてないか調べてくれないか?」


ニカと笑顔で、答えました。

「はい、読み直してみます」



ヴィヴィアンは聞いてみた。

「それでは、ティーさんと、お呼びして、いいですか?」



「はい、お好きに、お呼びください」



ルーク侯爵が話し初めた。

「ティーさんは、一年前ご先祖様の日記を見つけて読んでいるうちに、今まで聞かされていた王族の悲劇は違うのかもしれないと、考えているんだ人為的な悪意ある計画だと思われる」


僕達がいったい何をしたというのだ。

「300年かけた僕達を根絶やしにする計画ですね」



王族でもティーさんのご先祖様は200年前サイラン国を出国したんだが男の子も生まれたし長生きしたと書いてある。



ルーク侯爵は何が何でもシェーン公爵夫婦にサイラン国に行き解決してもらいたかった。

「それでなんだが君達夫婦にサイラン国に行ってきてほしいんだ」




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