35話 久しぶりの旅行。14
マイクの朝は早いし忙しい、最近シェーン公爵の愛犬ポチの散歩に行き、餌やりにブラッシング、このところ飼い主よりマイクとポチは長い時間一緒にいる。
今日は、豪華寝台列車の旅で残念ながら動物は乗れない、だがポチが居ないと毒の鑑定するものが居ない!仕方ないので、この時のために特訓していた。、剥製のように3時間は動かない、今日この時、特訓の成果を見せるときだ!
「ポチよ剥製の成果を見せるときだぞ!」
剥製のふりをするのが上手い!
ワン
堂々とした立ち姿に、円らな瞳も動かさない、人が余所見をしてる時、瞳を閉じているのだ。
運ぶのはシェーン公爵様とヴィヴィアン様だけ、他の者が触れると動いてしまう!
寝台に入ったら、ポチには、とても、お高いステーキ肉を食べさせやる、ご褒美なのだ。
マイクには仕立ての良い、スーツを着て居るのでどう見ても俺の親戚に見えるだろう、楽しく旅行ができたら良いかな。
列車は既に着いていた。案内係の男性が寝台列車の名前ブルームーンと書いてある掲示板を持って、お客様の案内をするのだろう待機中です。
「あと、10分で出発します」
品のある、しゃべり方で話している。
俺達はこの案内係の人に、乗車券を見せて寝台列車に乗るとチケットを見せて印を押すようです。
この料金ですが金貨20枚程です。
朝食を食べるため食堂まで行くことにした。その前にポチには肉を与えておこう!
ステーキを焼いてもらい、皿にのせて、ポチに命令!
「お座り」
ポチの前に皿の上にのせたステーキをおいた。
「待て」
僕の手をポチの前に、手を開き合図をする。
長すぎるのは、ポチの集中力が無くなるので5分以内が理想だと思う。
「良し!」
かぶりついて食べている、上手いんだな。
このまま、食堂車まで行くことにした。
「マイク朝食に行くよ」
「はい」
ポチは小型犬なので鞄に入るのだ。食堂車は豪華な作り、テーブル、椅子も高級品でカーペットも、ふかふかだ金貨20枚の価値はありそうだ。
ホークにナイフ、スプーンも銀でできているようだ。
スープにサラダとスライスハムや茹で卵にロールパンフルーツは綺麗にカットされてある。
客達の視線が若く美しい女性に向いている、他の乗客の話しでは、女性は侯爵令嬢で、お一人様のようだ。隣のご婦人の話ではマリアンヌ・ジャパリオ侯爵令嬢、きっと男と待ち合わせしていて、不倫をしていると決めつけて、話しを面白くするために、飾り立てていた。
凄い推理力に観察力だ!時期に解るだろうが僕も同じ意見だ。侯爵令嬢が一人で旅行に出るとは考えられない、絶対恋人関係の男と落ち合うはずだ。
だが、この日は現れず推理が外れて少々へこんでいた。
昔同じような噂話を聞いた覚えがある、それも同じ寝台車に乗っている話しを・・・・・・。
5年くらい前だったか?マイクとはまだ会っていない時期だった。
次の日、待ちに待った男が現れた。
元々は、男は侯爵令嬢と婚約していた。将来侯爵家の入婿になるはずだったのだ。
普通なら格下の男爵令嬢に奪われる事は、あり得ない話だが、男爵令嬢はケルセチン伯爵に睡眠薬を盛って裸にしてベッドで寝ていたのだ。
次の日、侍女が起こしに部屋に行くと裸の2人を見付け大事になった。と、色々噂はされていた。
今の夫人が無理矢理、別れさせて結婚したのだと彼らの騒動はゴシップ記事に載っていた。
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