2話 幸せのための交渉。




私は、ヴィヴィアン伯爵令嬢17歳です、シェーン公爵様との結婚のため幸せのため、交渉を進めます。


「シェーン様、私からの条件を話しますね、宜しいでしょうか?」


何を言い出すのか?



「他の女性を囲うのは許せません。子が授からないときは、離婚で解決しましょう、離婚が成立しましたら持参金、融資金、全額返済で、お願いします」


「はぁ」


彼女は、愛人を作るなら持参金に融資した金を返せと俺を脅しているのか?



「俺が妾を囲うのが、そんなに嫌なのか?」


あっ、シェーン樣が怒っていますね!


「ごめんなさい、言い方が悪かったかしら、お屋敷に本妻と妾が一緒に住むと啀み合い憎しみ合い最悪な可能性も、あるかと思いまして、たまにですが仲良く暮らす方も、いるようですが、まれですね、たいがい殺し合いになりますわね」


ヴィヴィアンの話しを聞いただけで、シェーンはどっと疲れた。

「解った。そのときは俺の親戚から養子縁組をするよ」


彼女は満面の笑みを浮かべて。

「はい、ありがとうございます」





ウエディングドレスを着て待っています。



教会のイメージカラーは白で神聖な雰囲気です。



天使とミカエルの翼廊はステンドグラスから太陽光が零れ光輝き美しい自然の神秘です。



今日は人生初めての結婚式の日です、婚約式の日に1度お会いしただけの方です、結婚式には会って話せる、そう思って来ましたが!10分程度で仕事に行かれました。



目は一瞬、合ったような旦那様の執事セバスチャンが、主人である旦那様の行いを説明されたのです。



「お忙しい、お方で申し訳ありません」

胸に手を当てて令をされました。



正直イラっとしましたが、執事セバスチャンに文句を言うのも気の毒なので我慢です、彼のせいではありません。

「仕方ありませんね終わったので、お屋敷に戻りましょうか?」



そう話すしかありませんでした。



ドン・ジュード伯爵令息は、ヴィヴィアンの弟でヴィヴィアンの結婚式だと訊いて隣国セントラル学院からデランシー学院に転入して今日からロングベルク公爵邸から通う事になったのだ。



姉が僕の知らない間に婚約に結婚だなんて訊いてない!姉を守るために一緒に住むと提案したのだ。断われると思っていたら、あっさり承諾されてシェーン義兄様は、結構良い人なのかな?


何と、ちょろい弟なのでしょうか!



シェーン・ロングベルク公爵には昨日の夜遅く書状が届き初めて知ったが、妻になるヴィヴィアンの弟ジュード伯爵令息の申し出を断わる事はできない。



執事セバスチャンに部屋を用意させて、何時でも棲めるよう頼んだ。




結婚式を終え公爵邸に戻って、お屋敷を拝見していると伯爵家、程度の屋敷と比べる物ではありませんね天と地ほど違います。



豪華絢爛3階建て訊いた話では地下3階まであり、侍女さん達でも、この屋敷の全てを知る者はいないそうです。


ただ執事セバスチャンは把握済みかもしれませんが!



私の弟ドンと久しぶりの再会で食堂のテーブルで食事をしながら話しました。

「急な転校と引っ越しで疲れたでしょう?」



ああ久しぶりの、お姉樣だシェーン義兄様のお陰で僕も同じ屋敷に住めて幸せだ。

「いいえ、今日からお姉様と暮らせるのですから疲れなんか吹き飛びました。シェーン義兄様に感謝しております」


ですが、シェーン義兄様が、もしも、お姉様を泣かせたら赦さないけどね!








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