詩・ニセたまねぎ

桐原まどか

詩・ニセたまねぎ



剥いても剥いても、中身がないの。

―おかしいじゃない?


えっ、たまねぎじゃないかって?

たまねぎなら、いいのよ。

影に日向に活躍してくれるわ。

だけど、これを見て。

剥いたそばからなくなっていくの。


何の痕跡も残さずに消えていくの。

涙もでやしないわ。


えっ?違うって?

…えっ?もう一度、言ってくれる…?


「それはたまねぎなんかじゃない、キミの心だよ」

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詩・ニセたまねぎ 桐原まどか @madoka-k10

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