第2話 魔神

平和であった天ツ国に突如として現れた異形の侵略者「魔神」。

その正体は不明であり、今もって判明していることはほとんどない。

この世界のどの生物とも違う異形の姿をしており、生態系を含めてまったく不明だ。

確かなことはただ一つ、どの個体も人間に対して明確な敵意を抱いていることである。


人間を探し、追い、殺す。

奴らの行動の全てがこれに集約される。

魔神は圧倒的に強く、人間の力では絶対に対抗することができない。

魔神は魔法と呼ばれる天ツ国の誰もが使えない異能を用いることができる。

肌を石のような硬さに変えたり、虚空より火炎を作り出したり、急激に温度を下げて氷雪の嵐を発生させるなど、その効果は千差万別。

高い身体能力に加えて魔法という圧倒的な力をもつ魔神に対し、人類は敗北し続けた。


天ツ国における人間の生存圏がどんどん少なくなっていく中、巫女姫と呼ばれる神秘の存在が現れる。

天ツ国の神々より託宣を授かったという神秘の存在。

彼女たちは素質のある人間に神の加護を与え、魔神と戦える力をもつ存在「イクサビト」へと変えた。

イクサビトは「神力」を用いて魔法と同じような力を扱え、魔神を討伐することができる。

イクサビトが生まれたことで魔神は次々と討伐され、人類はかつての生存圏を取り戻すことができるのではと思われた。


しかし。

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