破滅からの再スタート 幼馴染を救うため過去へと転生する 人を捨て鬼をなろうと俺は魔を斬る
曲威綱重
第1話 破滅END
全てが終わった。
いや、こうなるべくしてこうなったというべきか。
眼前には幾百、幾千、幾万の魔神が迫り、退路はない。
我々はといえば、幾度の戦いを切り抜け生き延びてきたイクサビトがおよそ百人。
刀折れ矢尽きた我々はもはや戦う術はない。
「イクサビトの皆様方……」
我々の希望、最後の巫女姫であるククリ姫が声をかけてきた。
彼女を守るために、俺たちイクサビトはここまで戦ってきたのだ。
「私たちの敗北は決しました」
「姫さま!」
「何を弱気なことを……。我々はまだ戦えます!」
最後の希望から伝えられた絶望の言葉。
イクサビトたちが口々に抗議の声を上げるが、ククリ姫は静かに、しかし威厳を帯びた声で有無を言わさなかった。
「いえ、決したのです。私たちは遅すぎたのです」
「……遅すぎた?」
「私たち巫女姫が神々より託宣をいただいた時、すでに魔神たちはこの天ツ国に現れていました。皆様をイクサビトへと導き、魔神たちと戦える術を得ていただいている間に、魔神はその数を増やし続けもはや止めることができない勢力になっていました」
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