第4話

春さん部屋にお邪魔させて貰っている。


良い匂いもする。


「あの・・・良いんですか?」


「全然いいよ。むしろ!!嬉しいよ」


「で、でも僕は痴漢の冤罪が掛かってて」


「知ってるよ。」


「なら、」


「優君がする訳ないしね」


春さんは一切の疑いのなく、当たり前だなって顔で答えてくれる。


「・・・っ」

誰も信頼してくれなかったのに、春さんは


「でも、証拠のようなものもあるって」


「私も警察から見せて貰ったし、証言のことを聞いたけど、嵌められたね。お兄さんに」


「・・・っ」


その通りだ。全て理解されている。


「優君、こっちにおいで辛かったでしょ」


春さんは両腕を広げる。俺はそこに突っ込む。


柔らかいし、良い匂いがする。それにあったかい


「・・・これから、は私がずっと、癒してあげる」


「春さん」


「・・・私は大好きだから優君が」


そうして、頭に唇が当たる。


「俺もです」


「ありがとう、優君」



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