ある夏の日
ある夏の日の朝、少女はため息をつく。
「やっぱり出るんじゃなかった…暑い…
あいつの家にでも避難するかな。」
チャイムを鳴らし、呼びかける。
「おーい」出てこない。「いるんでしょー?」もう一度チャイムを鳴らす。それでも出てこない。最終手段に移るか。とかそんなことを考えてるうちに出てきた。「おはよう瑠久斗。」「おはよーう。どうした?こんな朝から。」「いやね。とりあえず家から出てみたんだけど、あまりにも暑くて。」「なるほどな。とりあえず中に入れ。」
そう言われて中に入る。なんかいい匂いするな。やはりこいつの家は落ち着く。あ、紹介しておこうかな。こいつの名前は世神瑠久斗(よがみ るくと)
「ほい」「ん、ありがとう」家に着くや否や早速フレンチトーストを出してきた。こいつ、僕が来ることを知っていたのか?一口食べてみる。美味い。そう、こいつの料理は美味いのだ。だから友達が来る時はいつもこいつの家。集会所と化している。
しかし今日はあと三人の友達が来ていないらしい。どうせ来る…『ピーンポーン』ほら来た。「はいはいちょっと待てー」ドアを開けてやる。ん?一人の友達がなんかでかい物を抱えてる。よく見てみると、スカーレットドラゴンの死骸だった…「うおっ」思わずそんな声が出た。
「いやー。スカーレットドラゴンの肉は美味しいねぇ!」うるせぇな。お前のせいでこっちも大変だったんだぞ。…美味しいけど。
紹介しよう。スカーレットドラゴンを狩ってきたこの女はソニア・カラミティ。「狩りキツかったなぁ。」この男はレグルス・ギガロック。「…美味しい」この少女はアテン・グラディウス。三人とも僕の友達である。「瑠久斗、おかわりー」「はーい」ソニアの野郎、まだ食べるのかよ。「…モグモグ」アテンも結構食べるんだよな。レグルスはと言うと…「グゥゥゥ…」呑気に寝てる。まあこんな三人の対比が感じられるこの時間は好きだ。心が安らぐ。ん?スマホがうるさいな。なになに? ドラゴンの襲来?はぁ…またかよ… 最近多いんだよなぁ。さっさと行くか。
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